220戦連続出場!全米女子オープン帰りの26歳“鉄人”が63で首位発進「つらいとか疲れた感じはなかった」
◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス 第1日(6日、兵庫・六甲国際GC=6526ヤード、パー72) 通算10勝の小祝さくら(26)=ニトリ=が10バーディー、1ボギーの63をマークし、9アンダーで単独首位発進。前週の海外メジャー、全米女子オープン(9位)から試合2日前の4日に帰国したばかりと強行スケジュールの中、現在220試合連続出場中(18年~)の“鉄人”は疲れを見せることなく奮闘した。通算2勝の大里桃子(25)=伊藤園=が65で、2打差の2位で続いた。 小祝は違った。上位2人らに全英女子オープン切符が懸かる一戦。全米女子オープン(9位)から4日に弾丸帰国し、5日のプロアマ戦を経て臨んだ初日で、10バーディーを量産した。強行日程にも「体の状態がつらいとか疲れた感じはなかった」とどこ吹く風。前夜は「しっかり寝られたので、すごくスッキリ」と6時間半の睡眠で体力回復し、連続出場220試合目で首位発進した。 全米では優勝した笹生優花(22)と最終日に2人1組で回り「すごくいいプレーを間近で見ることができた」と刺激を受けた。傾斜の強いグリーン、我慢比べの難コースで心身とも疲弊していた。試合後の3日に米国を出発。経由地までの国内線で約3時間の睡眠をとり、同行したマネジャーは「着陸時に(機体が)地面につく瞬間も起きなかった。だいぶ疲れていたようです」と説明した。 それでも、プロ2年目18年初戦から皆勤を続けて、これが220試合目。無休というだけでなく、ツアー選手権リコー杯など出場資格が限られた試合も含まれ、トップで居続ける大変さもある。「休みたいと思ったりもするけど、そんなに休むほどではない。昔は疲れを感じなかったけど、今はケア、体調管理をしっかりやらなきゃと思っている」と平然と言った。 前半の13番で8メートルを沈めてから4連続、18番から4番でも5連続バーディーを奪った。終盤にショットが曲がった点を反省し「明日(7日)はしっかり修正して臨みたい」と話した。丈夫な体に加えて、向上心も尽きることはなく「全英(8月)もチャンスがあれば行きたい」と意欲を見せる。 大会キャッチコピー「神戸から世界へ」の逆、「世界から神戸へ」を実行した小祝。毎週のように試合が続く女子ツアーで、“記録”を伸ばし続ける。(岩原 正幸) ◆小祝の連続出場 本格参戦した18年の開幕戦から数え、この大会が220試合目(国内ツアー同週の米2試合含む、非公式記録)。公式記録上は22年6月に全米女子オープン2度目出場時に、国内ツアーを欠場したため「142」でストップした(歴代4位)。88年ツアー制施行後、連続出場試合数の歴代1位は表純子の「241」(11~17年途中)となっている。国内男子の連続試合出場記録は、2005年シーズン初戦のアジア・ジャパン沖縄オープンから11年カシオワールドオープンまで151試合連続出場の宮本勝昌。 ◇小祝の長距離移動 ▽米国時間2日 全米女子オープン(米ペンシルベニア州ランカスターCC)を9位で終える。 ▽同3日午前6時30分 フィラデルフィアからダラスを経由し、羽田空港へ向かう。 (計1万800キロ超、フライト時間は約17時間以上) ▽日本時間4日午後3時頃 羽田空港到着。国内線に乗り継ぎ、伊丹空港へ(約500キロ) ▽同6時30分頃 会場近くの神戸市入り。
報知新聞社