ウクライナ軍人、ハングルで「分断終わらせる機会」…北朝鮮軍派兵の動きを受け
北朝鮮がロシアを支援するために1万2千人規模の兵力をウクライナ戦争に派兵する動きのあることを、韓国の国家情報院が18日に発表した中、ウクライナ軍の関係者がSNSにハングルで「(朝鮮半島の)分断を終わらせる機会」と投稿しているのがとらえられた。 準軍事組織のアゾフ連隊を率いるボフダン・クロテヴィッチ参謀長は20日(韓国時間)、X(旧ツイッター)にハングルで記された文言を投稿した。同氏は「北朝鮮は最も戦闘力の強い部隊をウクライナ戦争に送った」とし、「これは、1945年にソ連の共産主義政権によって人為的に作られた分断を永遠に終わらせうる大韓民国の機会」だと主張している。そして「核のボタンを持つ隣人から東アジア全体が自らを安全に保護しうる機会」だとも述べている。 アゾフ連隊は2014年のウクライナ東部ドンバスでの内戦の際に、ロシアの支援を受けるウクライナ分離独立勢力と戦うために創設された民兵組織。アゾフ連隊は、ウクライナの極右ネオナチ運動であるアゾフ運動を基盤としており、ネオナチのイデオロギーとの関連性、ナチスと似た文様の使用、人権じゅうりん疑惑などで物議を醸した。 アゾフ連隊は創設当初は大隊規模だったが、その後規模が拡大し、2022年2月末のロシアによるウクライナへの全面侵攻後は、ウクライナ内務省所属の独立部隊とされ、昨年に国家親衛隊の正式部隊として編入されている。今年6月、米国務省はアゾフ連隊に対する武器の供給および訓練の禁止措置を解除した。現在のアゾフ連隊は、ネオナチ武装勢力だとの疑惑が持ち上がった創設当時のアゾフ連隊とは異なるということからだ。最近のウクライナでは、アゾフ連隊の隊員たちは戦争の英雄という評価が高い。 一方、ウクライナの勝利を祈願する各種のミーム(インターネットで流行しているイメージ、短い動画や文章)を投稿しているXのアカウント(@ukrnastup)に19日、ハングルで「韓国軍人よ、私たちがあなたを斬首します」と記されたポスターが掲載され、物議を醸した。ウクライナのネチズンが韓国と北朝鮮を混同したものとみられる。これを見た韓国のネチズンがこの誤りを指摘、抗議したことで、「北韓軍人よ、私たちがあなたを斬首します」へと修正された。 イ・ユジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )