【危険信号!!】無能な人は「上司から怒られなくなった」ことに安堵する。一方で、優秀な人は焦る。その理由とは?
「上司から怒られなくなったことに、安堵してはいけません」 そう語るのは、転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さん。1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験を持つヘッドハンターであり、「現場」と「経営者」の両方の視点で、「圧倒的に活躍する人たち」と関わってきました。 その高野さんがベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめた書籍『ベンチャーの作法』が刊行。発売たちまち重版し、“きれいごと”抜きの仕事論に、社員からは「もっと早く知りたかった!」、経営者からは「よくぞここまで書いてくれた!」と、SNSでも多数の感想が投稿されるなど異例の反響となっています。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「アドバイスされることのありがたさ」についてお伝えします。 ● 仕事を「振ってもらえない人」 社会は他者評価でできています。 他者から「素直じゃない」と感じられたら仕事は振られませんし、アドバイスももらえません。 つねに新しい仕事が生まれるベンチャーでは、「誰に仕事を振るか」という判断が日々おこなわれています。 そんなとき、素直さがない人に積極的に依頼したいと考える人はいません。 ● 教えてくれる人のありがたさ 素直さが大事と書きましたが、かつての私は頑固でした。 今も直っていないかもしれませんが、ある人が諭してくれたことで変われました。 それはインテリジェンス時代の、当時の上司です。 その上司は、私に独立志向があることに気づいていました。はっきりと伝えたわけではないですが、私の言動から気づいていたのでしょう。 そして、私にこんなアドバイスをくれました。 「高野、独立して、藤田のようになりたいとか、宇野さんみたいになりたいなら、今のうちに吸収できるものはなんでも吸収しておけよ。独立したら上司はいなくなるぞ。誰も無料でアドバイスしてくれることなんてなくなるんだからな」 藤田さんは、インテリジェンスの先輩であり、のちに独立してサイバーエージェントを創業した藤田晋さんのこと。宇野さんは、当時のインテリジェンス社長の宇野康秀さんのことです。 こう言われて初めて、ちょっとムキになっていた自分に気づけました。 あなたは機会損失をしていないでしょうか。 仕事を振られなくなると、成長機会も失い、結果を出すことも難しくなります。 そのままだと、かつての私のようになってしまうかもしれません。 ● 「無茶を言われなくなった」という危険信号 「最近、上司もあんまり無茶を言わなくなってきたな」 「怒られることが減ってきたな」 そう感じていたら、焦ったほうがいいでしょう。 それは相手が、あなたのことを「言っても聞かないやつ」と諦めただけです。 仕事を振ってくれたり、アドバイスをしてくれたり。誰かがかまってくれるのは喜ぶべきことなのです。 その人は、あなたに任せたい、あなたならうまくやれるはずと、期待してくれています。 ですから、振られた仕事にはできるだけ取り組みましょう。 (本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
高野秀敏