【写真：Getty Images】

　監督交代はチームの状況を大きく変える大チャンスである。欧州主要リーグも2023/24シーズンのおよそ半分が経過、そして直近のインターナショナルマッチウィークの結果により監督人事に揺れている代表チームもある。今回は今すぐに招聘が可能な現在フリーの立場にある世界有数の監督を紹介する。

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ジネディーヌ・ジダン（フランス） 生年月日：1972年6月23日 前職：レアル・マドリード監督 　サッカー界のスーパースター、ジネディーヌ・ジダンはトップレベルでの指導者キャリアが短く、さらに2年以上も現場からは離れている。それでも今なお人気があるのは、やはりレアル・マドリードでの功績が大きかったからだ。 　ジダンはマドリー下部組織での指導を経て2016年にトップチームの監督に就任した。すると、ラファエル・ベニテス監督体制下で元気を失っていたチームは覇気を取り戻し、ジダンは監督就任1年目ながらUEFAチャンピオンズリーグ（CL）優勝をもたらした。その後もマドリーの勢いは止まらず、前人未到のCL3連覇という偉業を達成している。ジダンはここで一度監督を離れたが、2019年に成績不振により解任されたサンティアゴ・ソラーリの後任として復帰を果たし、一昨年までチームを率いた。 　マドリーで画期的な戦術を用いたわけではなかったが、ジダンにはベニテスやソラーリにはない、求心力を含めた圧倒的なカリスマ性があった。クリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、ガレス・ベイル、ハメス・ロドリゲス、マルセロ、セルヒオ・ラモスなど、個々が強い当時のチームをまとめるには、それだけで十分だったと言える。 　上記した通り監督としてもジダンは人気銘柄であり、パリ・サンジェルマン（PSG）やフランス代表、古巣ユベントスの新監督就任が噂されている。今後については本人のみぞ知るところだが、PSGやフランス代表はマドリーと同じく個の色が強いチームであり、ジダン監督就任となれば非常に楽しみだ。