VW傘下のスコダ、EV減速でエンジン車販売を延長へ 「消費者ニーズに応える」とCEO
EV戦略にブレーキ
フォルクスワーゲン・グループ傘下のスコダは、欧州全域でEV需要が減少していることを受け、新型EVの発売を一部延期し、小型エンジン車の販売期間を延長した。 【写真】チェコ生まれの「ハンサム」な最新EV!【スコダ・エルロックを写真で見る】 (30枚) チェコに本拠を構えるスコダは、これまで今後2年間で6車種の新型EVを発売する予定だった。すなわち、SUVの「エルロック」と「エピック」、「ビジョン7S」コンセプトの市販版、全長4.7m級のステーションワゴン、そして改良型の「エンヤク」および「エンヤク・クーペ」だ。 しかし現在、現行「オクタビア」の後継車とされるステーションワゴンに関しては、2027年後半または2028年まで延期することが決定している。 スコダのクラウス・ツェルマーCEOはAUTOCARの取材に対し、「正直に言うと、バッテリーEVへの転換が遅れているため、(タイムラインを)再検討しています」と語った。 「これら(上記)の新型車の順序をチェックしています。現在は、エンヤク・クーペ、エルロック、その次がエピック、その次がSUVで、コンセプトカーをご覧いただいたビジョン7Sです。その後は、2027年か2028年になるかもしれませんが、オクタヴィアのステーションワゴンを目指しています」 一方、ガソリンエンジン搭載のBセグメント・ハッチバック「ファビア」、クロスオーバー「カミック」、Cセグメント・ハッチバック「スカーラ」は、2030年まで販売が続けられる。 ツェルマーCEOは、「当初、2027年までにファビア、カミーク、スカーラを廃止する予定でしたが、(EV販売の)減速が今まさに起こっているため、これらの車種を2020年代末まで存続することを承認しました」と言う。 欧州自動車工業会(ACEA)の統計によると、同地域の新車市場(欧州自由貿易連合と英国を含む)に占めるEVのシェアは、2023年1月から8月までの15.1%から、今年の同時期には14.0%に低下した。