履正社ベスト4進出、4番・井上銀士がミス取り返す一発 「絶対に塁に出る、取り返すという気持ちで」【高校野球秋季近畿大会大阪府予選】
◇5日 秋季近畿地区高校野球大会大阪府予選・準々決勝 履正社10―3上宮太子=7回コールド(大阪シティ信用金庫スタジアム) 来春センバツ(第97回選抜高校野球大会)につながる秋季近畿地区大会への出場を懸けた大阪府予選で、センバツ10度出場の履正社は着実に加点して、センバツ2度出場の上宮太子を突き放し、10―3の7回コールド勝ちでベスト4進出を決めた。 4番が自らのミスを取り返して、チームを乗せた。井上銀士(ぎんじ)右翼手(2年)だ。1点リードの5回、右越えにソロ本塁打。6回には中前への2点適時打を放った。上宮太子のエース、土手翼投手(2年)対策として井上は「低めのスライダーは切って、高めに絞って振っていこう」と、高めに浮いたスライダーを逃さなかった。 9月に入ってから第一肋骨(ろっこつ)の疲労骨折に見舞われ、しばらくは練習もできず、今大会の初戦も欠場した。それでも復帰してから豪打を放ち、今大会の本塁打は2本目。高校通算9号となった。 守備ではミスもしていた。2回にフライを落球し、一時逆転を許していたのだ。 「簡単なプレーなのに落としてしまって。みんな動揺しているのに、気にすんなと声を掛けてくれました。5回は絶対に塁に出る、取り返すという気持ちで打ちました」 174センチで入学当時の体重は60キロそこそこ。ウエートトレーニングなどに取り組み、今は72キロに増えて、打撃改造により打球も飛ぶようになったという。 「1年生のときはまだ高反発のバットを使っていたのにホームランは出なくて。バットを立てて構えていたのを、2年生から、多田先生に寝かせてラインに速く乗せる打撃を教えてもらい、低反発のバットに変わっても本塁打が出るようになりました」と明かす。 2年ぶりのセンバツに向けて、連戦となる6日の準決勝では、初芝立命館―近大付の勝者と対戦する。
中日スポーツ