屏東県長が鹿児島県を訪問 黒豚生産や地方創生などで日本の経験参考に/台湾
(屏東中央社)南部・屏東県の周春米(しゅうしゅんまい)県長率いる訪問団が5日から鹿児島県を訪問している。両県は今年1月に交流協定を締結した。今回の訪日では黒豚の生産団体や地方創生に取り組む企業などを訪問し、日本の経験を参考にする。 周氏は昨年9月に初めて鹿児島県を訪問。今年1月に鹿児島県の塩田康一知事が屏東を訪れ、周氏と共に交流協定に調印した。今回の訪問団には屏東県職員や農畜水産関係者、青年起業家など40人余りが参加した。 周氏は5日、鹿児島県庁で塩田氏と再会。両氏は桜島を背景に自撮りを楽しむなど、リラックスした雰囲気で交流した。一行の来訪に合わせ、県庁ロビーには屏東の物産や観光などを紹介するコーナーが設けられた。 周氏は、両県はそれぞれ全国屈指の農業県であり、鹿児島の産業振興やPR策などは屏東県にとって参考になると言及。鹿児島では黒豚や黒牛といった食肉産業が成熟し、日本全国に名を馳せているだけでなく、国際競争力も有していると称賛した上で、屏東県の黒豚産業も現在始まったばかりだとし、日本の経験を参考にすることで、試行錯誤が減らせるとの考えを示した。 塩田氏は、訪問を通じて両県が現在それぞれ直面している問題について意見を出し合い、それぞれの強みで補い合うことで、双方の利益獲得能力を高め、両県の結びつきや協力関係を強化できればと話した。また、台湾市場での県産商品の展開について、従来台北を中心としていた販売チャネルの拡大を検討しているとし、屏東を含む南台湾での市場調査実施を優先的に考えるとの方針を明らかにした。 (洪学広/編集:名切千絵)