【ヤマトよ永遠にREBEL3199】には、古川慎の声の存在感が必要だった!
殺伐としていた雪との掛け合い
――古川さんはアルフォンについて、どんな印象がありますか? 古川 『3199』という物語の中で、地球側の中心人物が古代だとするなら、アルフォンは彼と対をなすデザリアム側の中心人物として描かれているキャラクターですね。物語が進むにつれて森雪という女性を巡って、ふたりの関係性は変化していくことになりますが、アルフォンの選択に古代がどういう答えを出していくかが、見どころになると思います。 福井 原作の『ヤマトよ永遠に』では、アルフォンと古代が最後まで顔を合わせることなく終わってしまうのですが、僕はそれをすごく残念だと思っていました。デスラーやズォーダーといった国家指導者レベルの強大な敵ばかりを相手に戦ってきた古代に、初めて敵として現れた対等のライバルがアルフォンだったりするんですよ。さらに雪と関わることで次第にアルフォンは変わっていくのですが、その姿を通じてデザリアムが持っている欺瞞性がしだいに浮かび上がるような仕組みになっています。正統的なライバルキャラとしてどのように古代と相対していくことになるか、そこは楽しみにしてほしいところですね。 ――アルフォンと雪との関係については、どのように思いますか? 古川 古代役の小野大輔さんにも「間男」呼ばわりされていましたけど、第二章の段階でアルフォンはまだ間男じゃないです(笑)。福井さんからも「同じ屋根の下で生活してれば間男では?」と言われましたが……、まだ違います。でも隙あらばという雰囲気がちょっとあるように見えるのは否めないかも(笑) 福井 (笑) 古川 この『3199』はデザリアムと地球の関係が原作の『ヤマトよ永遠に』と異なっているように、アルフォンと雪の関係も微妙に変化しているんです。なので一度まっさらな状態にした上で彼のことを見てほしいですね。 ――雪役の桑島さんとの掛け合いの感想はいかがでしたか? 古川 この第二章からヤマトシリーズに参加させてもらいましたが、毎回「リメイクシリーズ、メチャメチャ面白いな!」と思いながら収録をさせてもらっています。ただ桑島さん(森雪役)との掛け合いは、それはそれは殺伐とした雰囲気で(笑) 福井 (笑) 古川 古代の元にすぐにでも帰りたいという雪との会話ですからね、そうなるのも当たり前ですよ。でも雪との接触ってアルフォンにとっては未知との遭遇なんですよね。僕としてはアルフォンは雪との会話によって感情を学習していくようなそんな印象があって。掛け合い自体は殺伐としているんですが、アルフォン自身はすごく実りのあるものと感じているような気がします。ふたりの関係が深まって、アルフォンが自分の中に育った感情に気づいたときに、どう動くかが注目のポイントになると思います。