運転手のなりて不足解消へ免許取得支援、市交通局【宇部】
試行的に新たな採用形態「養成員」
宇部市交通局(大谷唯輝局長)は、慢性的な運転士不足と高齢化の解消に向け、「養成員」という職種を試行的に設け、若年者のバス運転士養成を全面的に支援する。来年4月採用の第1期生の採用予定人数は2人で、募集期間は12月13日まで。 同局には1日現在で、会計年度任用職員を含め67人の運転士がおり、平均年齢は56歳。20~30歳代の運転士は4人しかいない。バス運転体験会を定期的に開催し、ハローワークでの就業説明会に毎月参加するなど、積極的な求人活動を行っているが、慢性的な運転士不足と若返りが進んでいないのが現状。 今回、試行的に設ける養成員は、2022年5月に施行された改正道路交通法による大型二種免許取得可能年齢の引き下げを踏まえて制定した。採用されると、賃金を受給しながら免許取得のため指定教習所で受講でき、かかる費用も同局が負担。バス運転士になるための経済的支援を充実させた画期的制度となっている。 これまでも免許取得への支援制度はあったが、費用は受験者が立て替え、採用後に同局から支給される形だった。経済的な負担がなく免許取得を目指せるのは、受験者にとって大きなメリット。一方で、同局の財政負担は増えることから、運転士の定着率、費用対効果を見つつ、採用形態として次年度以降も継続していくかを考えるという。 同制度の問い合わせは同局(電話31-1133)へ。