大学の学祭シーズンも芸人に死活問題 SNSで拡散〝面白くない〟よりマイナスな〝手抜き〟騒動 一部芸人は笑いに変換も
大学の学祭がシーズンを迎えた中、お笑い芸人たちが〝手抜き〟という恐怖のキーワードに振り回されている。学祭で〝手抜き〟しているとSNSで拡散されたことで、芸人たちが反論する事態となっているのだ。芸人にとって、営業で手抜きをするということはイメージダウンが必至なだけに死活問題なのだ。 【写真】「そんなわけねえだろ」と〝手抜き疑惑〟を否定した芸人 事の発端は、学祭などのライブに出演した芸人を「ゴミ対応」と「神対応」に分類したリストがSNSで拡散されたことに始まる。〝ネタもやらずにクソつまんねートークして帰った〟と書き込まれたケースもあった。 「手抜き」騒動は、芸人を困惑させている。こうした書き込みは、あくまでも真偽不明の情報にすぎない。しかし、リストに名前の挙がった芸人は批判にさらされることになるからだ。 ■「オズワルド」「さらば青春の光」は笑いに変換できたが… そんな中、お笑いコンビ「オズワルド」の伊藤俊介（35）が今月3日、自身のX（旧ツイッター）で、「学祭でネタもやらずにダラダラトークだけして帰っていったと仰っていたあなた。そんなわけねえだろ」とした上で、「しっかりネタやって鼻血出るくらい滑ったんだよ。芸風的に勘違いされやすいけども。それはそれでごめんな」と〝手抜き疑惑〟を否定したのだ。 一方で「さらば青春の光」は、学祭でのライブの後、騒動を逆手に取って「今日に限って手抜いてすいませんでした。次はちゃんとやります」と笑いに変換した。ピンチをチャンスに変えることができればいいのだが。 「企業営業はギャラがいいことで知られます。テレビにはあまり出ない芸人でもかなりの高収入を得ているケースもあります。時間拘束の長いテレビより、10～20分の出番で、さくっと稼げる営業を優先させる芸人もいるほどです。とはいえ、客がお笑いを見るために足を運ぶ劇場と違って、営業のステージは環境がかなり違い、芸人にとっても笑いを取るのに苦戦することも少なくないのです」と話すのは演芸関係者。そして、こう続ける。 「ただ、営業で手を抜くというイメージをつけられることは、芸人にとって〝面白くない〟とされるよりもマイナスです。〝面白い〟か〝面白くない〟かは芸人の力量ですが、その結果を〝手抜き〟と表現されてしまうと話は随分違ってくる。芸人にとってもたまったもんじゃないわけです。学祭にとどまらず、企業営業などにも影響を及ぼしかねません。まさに死活問題といえます」
