新座頭・中村橋之助が「絵本太功記」で武智光秀 新春浅草歌舞伎
歌舞伎俳優の中村橋之助が2日、東京・浅草公会堂で初日を迎えた「新春浅草歌舞伎」(26日千秋楽)の夜の部「絵本太功記(えほんたいこうき)尼ヶ崎閑居の場」に出演した。「新春浅草歌舞伎」は今回から出演者が一新された。 「絵本太功記」は1799年に大阪・豊竹座で初演。本能寺の変で織田信長を討った明智光秀を題材に描いた時代浄瑠璃だ。 夜の部は、浅草歌舞伎は初の出演となる中村鷹之資の「お年玉(年始ご挨拶)」から始まり、「絵本太功記」では武智光秀を橋之助、武智十次郎を中村鶴松、初菊を尾上左近、佐藤正清を鷹之資、操を中村莟玉、真柴久吉を市川染五郎が演じた。 昼の部開演前に会場前で行われた鏡開きでは「一番早い方は朝8時からいらっしゃってくださったそうで、本当にありがとうございます」と感謝を口にしていた橋之助。お正月にふさわしい、明るく晴れやかな空気の初日で、観客の期待に応えた。 昼の部では染五郎らの「絵本太功記」、莟玉らの「仮名手本忠臣蔵 道行旅路の花聟(みちゆきたびじのはなむこ)」を上演。夜の部では「絵本太功記」の他に左近らの「春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)」、鷹之資らの「棒しばり」が上演された。
報知新聞社