平気で「サプリメントを飲む人」が知らない怖すぎる真実 実は「サプリが原因で起こる健康被害」は決して少なくないのです。あなたが飲んでるサプリは大丈夫?
それは「健康は『一発』では手に入らない」ということです。「これを飲めば霊験あらたか、たちまち健康体になる」というものはないのです。 ■健康は「一発」では手に入らない、予防原則は日々の食事 予防原則は日々の食事にしかないのです。 もちろん、医師のアドバイスを受けたり、あるいは治療としてサプリメントを取り入れたりしている人は別です。 しかし、そうでなければ、「安易に市販のサプリメントに頼るより、まず『食事』を見直していただきたい」というのが私の強い思いです。
これは私見になってしまいますが、「自然のものを不自然な形でとる」ということに、私はどうしてもリスクがあるように思えてならないのです。 サプリメントはある食品から一定の成分を、抽出・濃縮してカプセル・錠剤にしたものです。 今回のことで言うなら、紅麹菌を使った紅甘酒や豆腐ようは自然な食品だけど、成分を過度に濃縮された紅麹サプリメントは食品として不自然な形だと私には思えるのです。 そしてもうひとつ、サプリメントは同じものを飲み続けるという不安要因があります。
どんなものも毎日食べ続けるのはよくありません。 ■「ユネスコ無形文化遺産」和食こそ、安全性の高い食事 毎日食べ続けても健康に害がないのは、和食においてはご飯と味噌汁だけだと私は考えています。 日々の食事をないがしろにして、サプリメントで補えばいいなどという考えで健康は手に入りません。 ご飯と味噌汁、魚と煮物といった、「地味なご飯・茶色の和食こそが、明日の健康を作る」と、長年、添加物と食品業界に携わってきた私は確信しています。
私自身、めったなことでは風邪もひかず、70歳を過ぎても全国を飛び回っていられるのも和食(安部ごはん)のおかげだと思っています。 「ユネスコ無形文化遺産」に登録されてから10年余り、インバウンド需要の高まりもあって今、和食に再び注目が集まっています。 このシリーズの初回記事(「紅麹問題」“3つの基本、混同してる”人が多すぎだ)で「口に入れるものの安全性を担保することは簡単なことではない」と述べました。
和食こそ、長年日本人が食べてきたという「歴史の証明」のある安全性の高い食事です。 ぜひみなさん、今再び「和食の良さ」を見直していただきたいと心より願います。 *このシリーズの1回目➡「紅麹問題」は“3つの基本、混同してる”人が多すぎだ *このシリーズの2回目➡小林製薬「紅麹問題」結局、何がマズかったのか? *このシリーズの3回目➡「紅麹問題」で再浮上、“サプリ”は本当に安全か?
安部 司 :『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事