漂着、一時保護のウミガメ 岩美の海と大地の自然館へ移送
鳥取市伏野の伏野海岸に漂着し、一時保護されていたウミガメが26日、とっとり賀露かにっこ館(鳥取市賀露町西3丁目)から、より保護に適した設備のある山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館(岩美町牧谷)へ移送された。今後、十分に体調が回復すれば一般公開も検討する。海水温をみながら、6月ごろに日本海に放流する予定。 ウミガメは23日午後1時ごろ、付近の住民が見つけてかにっこ館に連絡し、保護されていた。雌とみられ、甲羅は長さ45センチで海藻が多く付着している。保護した時には海岸で風にさらされて体温が下がり、弱ってぐったりした様子だったという。同館の海水水槽に入れて温めるなどして経過を観察していたところ、水槽内で水中に潜ってリラックスするまでに回復した。 本来、熱帯や亜熱帯の海洋に生息するウミガメに適した水温は20度以上で、同館の飼育水温13度は低いため、海と大地の自然館での保護が決まった。同自然館の学芸員がウミガメを水槽から手で慎重に持ち上げてたらいに移し、車に乗せて移送した。 かにっこ館で保護に当たった尾崎誠子飼育専門員(51)は「水槽を見るたびに大丈夫かと心配だったが、元気になって良かった。公開されれば見に行きたい」と手を振って見送った。
日本海新聞