「ざつ旅」主人公パネルが道の駅長門峡に設置 月刊誌で連載中の石坂ケンタさんによる旅漫画【山口】
月刊漫画雑誌「電撃マオウ」(KADOKAWA)で連載中の石坂ケンタさんによる旅漫画「ざつ旅-That's Journey」の主人公、鈴ケ森ちかの等身大パネルが山口市阿東の道の駅「長門峡」に設置され、東京からファンが訪れるなど話題を呼んでいる。 同作は、主人公の新人漫画家、鈴ケ森がSNSで旅先を決め、全国を行き当たりばったりに〝ざつな旅〟をする姿を描いている。来年にはアニメ化も決定している人気作。実際に主人公名義のX(旧ツイッター)アカウントでアンケートを取り旅先を決定する現実と作品の連動が最大の特徴で、ファンによる聖地巡礼も各地で楽しまれている。 単行本9巻に収録された山口編には、JR新山口駅や湯田温泉と共に国指定名勝の峡谷「長門峡」が登場する。道の駅長門峡にあるふるさと産品直売所「あとうの恵み」の寺内淳店長(52)が、SNSを通じて「ざつ旅」に描かれていることを知り、KADOKAWAに要望して7月にパネル設置が実現した。 パネルの大きさは鈴ケ森の身長159㌢に合わせ、イラストは石坂さんの特別描き下ろし。2カ所に置かれ、店舗前のパネルはソフトクリームを、情報コーナー前は阿東の特産品「あとう和牛」のレトルトカレーを持った異なるデザインとなっている。同コーナーには石坂さんの直筆サインも飾られている。 寺内店長によると、作中の行程通り新山口駅に着き、湯田温泉で宿泊後、山口線を使って長門峡へ旅する人が多いという。「東京からわざわざパネルを見に『ざつ旅』のTシャツを着た若者3人も訪れた」と反響を伝える。同駅のXアカウントでパネル展示を告知すると、山口線を走る観光列車「SLやまぐち号」の運行などをしのぐ過去最高の2万8000を超えるアクセス数があった。 すっかり「ざつ旅」にはまった寺内店長は「作品で長門峡を知って訪れた人に思い出をつくってもらいたい。長門峡のファンにもなってほしい」と期待する。 作者の石坂さんは「今回の鈴ケ森さんパネルが誰かの旅のきっかけになれたなら嬉(うれ)しいです。あとう和牛食べに、長門峡へ行こう!」と呼び掛ける。 営業時間は午前9時半~午後6時。原則、第2火曜が休み。