尾道市の千光寺公園、駐車場料金を値上げへ 12月1日から
広島県尾道市の尾道観光協会は12月1日、千光寺公園駐車場(東土堂町)の普通車料金を600円から800円に引き上げる。値上げは10年ぶり。市内では近年、ロープウェイやレンタサイクルなども含めて観光関連の値上げが相次いでいる。 【地図】千光寺公園駐車場【画像】尾道市の主な観光関連施設・事業の値上げ 同駐車場の収益の一部は観光宣伝や観光案内所の運営、ライトアップなどの公益事業に充てている。昨年度は普通車6万8614台などが利用し、収入は4471万円。本年度も同規模で推移するが、人件費の高騰に対応するため値上げを決めた。バイクは100円引き上げ、年間で計約1300万円の増収を見込む。 市は7月、市役所駐車場の料金を2倍近く引き上げた。千光寺山ロープウェイの片道料金(中学生以上)は2022年4月、320円から500円に。官民組織しまなみジャパンは、3年余り前まで大人1日1100円だったレンタサイクルを3千円まで段階的に値上げした。いずれも民間や他市の水準に近づけることも理由としている。 市がまとめた昨年の観光消費額は1人当たり5188円。10年前と比べ1316円増えた。高級旅館などへの宿泊客増に加え、料金引き上げや物価高の影響もある。尾道観光協会の樋本健二事務局長は「値上げはやむを得ず心苦しいが、公益事業やサービスの充実に努め、観光地の魅力アップにつなげたい」としている。
中国新聞社