高校がない町、通学の足残った! 民間企業が廃止の路線バス、NPOが代替運行で引き継ぎへ 町長「運転手確保にめど」 鹿児島・長島
鹿児島県・長島町内を走る南国交通の路線バスが9月末で廃止される問題を受け、同町の川添健町長は11日、代替交通について「町内のNPO法人に運転手確保のめどが立った。10月の運行開始に向けて調整を進めている」と明らかにした。町内には高校がないため、町外に通う生徒への影響が懸念されている。 【写真】〈関連〉長島町を走るバスの路線を地図で確認する
町議会で一般質問に答えた。町によると、路線バスの代替交通は、平尾車庫~黒之瀬戸大橋近くにある道の駅「だんだん市場」間を鷹巣経由と指江経由で結ぶ2ルートを走る。いずれも南国交通の走行ルートを踏襲する。詳細が決まり次第、町が住民説明会を開く予定。 町内の路線バス廃止は、1月の町地域公共交通活性化協議会で明らかになった。長島と阿久根、出水を結ぶ3路線の町内区間を廃止する。乗務員確保の困難やコロナ禍の長期化による経営悪化などが理由。現在の主な利用者は町外へ通う高校生や通勤客で、平日の朝は各便30人前後の乗客がいるが、昼の利用者は少ないという。 長島町内の高校生は、阿久根や出水、薩摩川内市まで、バスやバイクなどで通っている。 一般質問では、2025年3月廃止予定の巡回バスの代替についても、予約制乗り合いタクシーなどを検討していると述べた。 県内では慢性的な運転手不足に加え、時間外労働(残業)が制限される「2024年問題」への対応により、路線バスや通学バスの廃止・減便が相次いでいる。
県は24年度、県立高校生を対象に、通学ルートなどの変更で増えた定期代分の一部を補助。薩摩川内市も通学が困難になった川内高校生へタクシー代の一部を補助する。
南日本新聞 | 鹿児島
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