夏の風物詩「郡上おどり」を地元にも! “かすがい郡上踊り”で地域活性化 愛知県春日井市
岐阜県郡上市で開かれる夏の風物詩「郡上おどり」。この伝統の「踊り」が5月、一足早く愛知県の春日井市で開かれました。なぜ春日井市で?そこには、仕掛人の女性のある思いがありました。 【動画】幾重にも踊りの輪が「かすがい郡上踊り」 下駄を打ち鳴らしながら踊りの輪が広がる「郡上おどり」。5月に愛知県春日井市で行われた様子です。本場の岐阜県郡上市を彷彿とさせる規模で行われました。 仕掛人の山田有由未さん。企業経営を従業員の健康面から支えるコンサルティングをしています。 子どもの頃は、毎年のように父親の実家がある、郡上市でお盆を過ごしました。そこでは、「郡上おどり」の光景が目の前に広がっていたといいます。 毎年7月から9月にかけて開かれる「郡上おどり」。民俗芸能「風流踊」のひとつとして、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。 その郡上市をル―ツにもつ山田さん。子どもの頃から春日井市に住んでいますが、地元の魅力があまり市外の人に知られていないと感じていました。 そこで思いついたのが「郡上踊り」によるまちおこし。山田さんは去年、市内の仲間と「かすがい郡上踊り実行委員会」を立ち上げました。 「春日井をとにかく元気にしたいという思いがあり、生まれた時から郡上おどりをしていまして、大好きなお祭りです」(かすがい郡上踊り実行委員会委員長 山田有由未さん)
多くの人とのつながりで地元への愛着が本物へ
会場に選んだのは、JR勝川駅に近い商店街です。毎月1回「弘法市」が開かれる場所で、商店街組合にも協力を仰ぎました。 「実行委員会がすごく熱心。弘法市の運営も聞くだけでなく、ボランティアに入ってどう運営しているか、自分たちで学ぼうという姿勢があってすごく共感する」(勝川駅前通商店街振興組合 出口美紀さん) チラシの「郡上おどり」の文字に、通行人が次々と興味を示します。 「郡上おどりは2回行きました。踊ってるうちにめちゃくちゃ楽しくなってまた行きたくなりますね」(春日井市民) 熱心に声がけをするスタッフが…。 「来週郡上踊りやりますので来てください。ここでやります」 山田さんの兄の悠太さんです。 「初めてやるからと、いろんな人が手伝ってくれて、思っていたより大きなイベントになって、それはそれで大変だなと思って参加した。定例のイベントになるように春日井市を盛り上げられるように」(兄・山田悠太さん) 2人に郡上おどりの魅力を伝えたのが父の勇さんです。 「『何を考えているんだろうな』と最初は思ったんですけれど、声を掛けられた『何か街を活性化することはないか』と」(父・山田勇さん) 多くの人と関わり、地元への愛着は本物になりつつあります。 「地元に長く住んでいる割に、春日井のつながりがあまりないと感じていて、「かすがい郡上踊り」をやることによって、商店街にいけば絶対声をかえてもらえるようになったし、つながりが持てるようになった」(山田有由未さん)