【NFL】ブロンコスがQBウィルソンに放出を通告
つい先週、ウィルソンはポッドキャスト『I AM ATHLETE(アイ・アム・アスリート)』で将来もブロンコスでプレーしたいと語ったばかりだが、ウィルソンがブロンコスと決別する兆しは以前からあった。
2023年シーズンが残り2週間となった時点で、ブロンコスがプレーオフ争いから脱落したわけではなかったにもかかわらず、ウィルソンはジャレット・スティッドハムと交代してベンチに下げられている。その理由は明らかに金銭的なものだった。つまり、ウィルソンをベンチに下げて出場機会を減らし、致命的なケガをしないようにすれば、ブロンコスはウィルソンと決別する際に、前述した2025年シーズンにおける巨額の保証金を支払うことを回避して財政的な柔軟性を確保できるというわけだ。
先週の時点では、ペイトンHCはウィルソンと袂を分かつと公言していなかった。そして月曜日、ついにブロンコスの将来からウィルソンを排除し、絶望的な同盟から脱却する計画が実を結んでいる。
2022年オフシーズン、ウィルソンは超大型のトレードでシアトル・シーホークスからブロンコスに加入。ブロンコスはスーパーボウルチャンピオンに輝いたことのあるウィルソンの力を手に入れるべく、2つの1巡目指名権含む5つのドラフト指名権と、3人の選手をシーホークスに送った。そして、ウィルソンと5年2億4,260万ドル(約364億9,723万円)の契約を締結。ウィルソンはペイトンGMと、当時新たに就任したナサニエル・ハケットHCの下で、フランチャイズの顔として活躍するはずだった。
その結果は惨憺(さんたん)たるものだったと言えよう。ウィルソンはハケットの下でプロとして最悪のシーズンを過ごし、ハケットは就任1年目のシーズンを4勝11敗でスタートさせた後に解雇されている。ベテランのショーン・ペイトンが形勢を立て直すためにチームに加わったことで、ウィルソンはわずかながら改善を見せたものの、最終的にはベンチに下げられ、ついには退団が迫っている状況だ。