“買う”から“つくる”へ これからを生き抜く方法を考える『おひとり農業』
1人で起業する方法の指南書でも、1人で生きていきなさいと説く啓発書でもない。このほど刊行された『おひとり農業』(内外出版社)は、全国各地で「自給農」を伝えている無肥料栽培家・岡本よりたか氏が、少子高齢化や自給率、労働力の低下などが問題となっている日本で役立つ新しい生き方論を書き下ろした。「自分の視点で、自分の感性で、食べるものの一部でもいいから作ってみてほしい。それを通して生きていることや感じていることを実感していただきたい」(同書「はじめに」より)という思いが込められている。価格は税別2000円。 目次は以下の通り。 [はじめに]もうひとつの視点 [第1章]生きぬくための「買う」から「つくる」へ [第2章]そもそも「野菜」って、どうやって作るの? [第3章]まずは「土」のことを学ぶ [第4章]巡る季節の野菜作り基本の“き” [第5章]暮らしに合った「種蒔き」カレンダーを作ろう [第6章]四季折々に作る調味料と保存食 [おわりに]生きぬくために自分でできること 岡本氏は、福井県出身、岐阜県在住。無肥料栽培家・環境活動家。農業の指導を主体とした学びの場「たねのがっこう」主宰で、農業スクールなども開催している。TVディレクター時代、取材を通して農業の環境や健康への破壊的ダメージを知り、またITエンジニア時代、効率化という名の非効率な経済社会のシステムを知ったことが、40歳半ば山暮らしを始め、自然農法を学ぶきっかけになった。現在は、全国での講演活動を重ねながら、約6000平方メートルの畑で農業も続けている。