「100%の力出しメダルを」決意示す パラ競泳日本代表の西田選手 母校の川越女子高校で激励会 開会式で旗手も務める「光栄なこと」
パリ・パラリンピックの競泳女子50メートルバタフライ(S7)などに出場する西田杏選手(27)=所沢市出身、東京学芸大出、シロ=の激励会が1日、埼玉県川越市六軒町の母校・県立川越女子高校で行われ、同窓会関係者や教諭らがエールを送った。日本選手団の旗手も務める西田選手は「100%の力を出し切って、その先にメダルを持って帰ることができるように頑張りたい」と決意を示した。 「不満」の対義語は「感謝」…競技生活と病から得た経験、中学生に語る 川口で競泳オリンピアンの星さん
西田選手は先天的な左上腕欠損と右脚大腿(だいたい)骨欠損の障害がある。小学3年生の頃に水泳と出合い、屋外50メートルプールを備えた川越女高に進学。2017年の世界選手権では日本代表に選出された。21年に出場した東京パラリンピックは50メートルバタフライ(S7)で8位(37秒98)だった。 西田選手は同校の明治記念館で、同校同窓会吉川奨学財団の吉川稲代表理事や同校同窓会の深谷敬子会長、西野博校長らに迎えられた。 西田選手は「東京パラリンピックは後悔の残る試合となっていた。同じ思いをしたくないという気持ちだけで3年間、頑張ってきた」と説明。パリ・パラリンピックについて「こんなに落ち着いて大会に臨めることはなかなかない。0・01秒でも速く、気持ちが崩れないよう大会に臨みたい」と強調した。 開会式で旗手を務めることには「光栄なこと。重たい国旗を持たせてもらうからには、日本選手団に勢いを付けられるように入場行進をしたい」と話した。
吉川代表理事は「皆が応援している。背中に力を得ながら頑張ってほしい」と激励した。 西田選手は10日にフランスへ出発する。レースへの準備について、西田選手は取材に「後半に粘りを持つ練習をしてきた。やりたかった泳ぎが完成形に近づいている。残りの1カ月でそこを詰めたい」と語った。