レディー・ガガ、映画『ジョーカー』で普段とは違う歌声を披露
レディー・ガガが、映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』で歌声を変えたという。アルバムやコンサートでの自身の声とは異なるキャラクターにしたかったそうだ。同新作でジョーカーことアーサー・フレック役のホアキン・フェニックスと共演したガガ、自身が演じるリー/ハーレイ・クインは精神病院アーカム・アサイラムで音楽療法士として働き、収監中の犯罪者であるアーサーに出会い魅了されるキャラクターとなっている。 【写真】METガラに出席したレディー・ガガ ガガは観客に自分が「あるキャラクターを演じている」ということを認識させるため、映画での演技を意図的に変えたという。 エンパイア誌のインタビューでガガはこう語る。「みんなレディー・ガガという芸名で私を知っているでしょ? 私はこの映画で別のキャラクターを演じている。だからパフォーマーの私ではなく、リーからの歌い方にするよう懸命に努めた」 更にレディー・ガガでないことを強調するために故意にキーを外したそうで、「リーには、ずれた音程がたくさんある。私は訓練された歌手でしょ? だからリーとして歌う時は呼吸さえも違った。自分がステージで歌う時の呼吸は、ピッチが合い、正しいリズムで時間も正確、コントロールされているの。けどリーは決してそうではない。だからテクニカルなことは排除して、私の芸術形式も取り払って、彼女が何者か、完全に内側からのものになっている」と続けた。 一方監督のトッド・フィリップスは、ガガがキャラクター設定に手を加え同役を自分のものにしていたとして、ガガ版ハーレイ・クインをチャールズ・マンソン・ファミリーに例えていた。 2017年11月に83歳で死去したカルト教団の指導者、チャールズ・マンソンは、1960年代後半から70年代にかけて、ヒッピー・ムーブメントに参加していたアメリカ中流階級の少女たちが多かったマンソン・ファミリーを過激化させ、女優シャロン・テートの命を奪うなど一連の殺人や犯罪に導いたことで知られている。 フィリップス監督はこう語る。「人々が彼女に馴染みやすさを感じるところもあるけど、これはガガ自身の解釈で、(共同脚本の)スコット(シルバー)と私の解釈だ。マンソンに崇拝する少女たちがいたのと同じやり方だ。投獄された殺人犯を尊敬する人々がいる。映画の中のハーレイはコミックブックから引用したところもあるが、私たちはそれを取り入れつつ、自分たちの望むようなかたちにしたんだ」