女子マラソンパリ五輪代表の前田穂南、6月は米国・アルバカーキ合宿で「起伏を使ったコースでの練習も取り入れて」
陸上女子マラソン日本記録保持者でパリ五輪代表の前田穂南(天満屋)が2日、岡山市内で行われた記者会見に出席し「しっかり自分のパフォーマンスが最大限発揮できるように、良い状態でスタートラインに立ってしっかり走りたいと思います」と2大会連続の五輪へ、決意を込めた。 6月中旬から米国・アルバカーキで合宿を行い、そのまま現地入りする予定。パリ五輪のコースはアップダウンが激しく「五輪史上最も困難」とも言われる。4月に視察し「上り下りの坂がすごいと聞いていましたが、実際にコースを見て、予想以上に起伏がすごかった。足にくると感じました」と前田。合宿では「まずはしっかり継続する。起伏を使ったコースでの練習も取り入れてやっていきたいと思います」と課題を持って取り組む。 2021年東京五輪は、33位に終わった。代表選考会のMGCで圧勝し初の大舞台に臨んだが、新型コロナウイルスでの1年延期や、海外合宿ができず確実な準備が積めなかったことなどが影響し「すごく苦しい年だった。苦しい感情の方が多くて、練習も集中できないことがあった」と素直な気持ちを明かした。だが、今は違う。今年1月は大阪国際女子マラソンで2時間18分59秒の日本新記録を樹立。コンディションも自信も3年前より格段に上がり「その時期があって、経験できたからこそ今があると思っています。今回は楽しみな気持ちの方が大きい」とすがすがしい笑顔を見せた。 会見には今年4月に就任した山口衛里監督、武冨豊専任コーチも出席。山口監督は「東京五輪の苦しい思いをした分、前田選手は一回り大きくなった気がします。元気な状態で良いパフォーマンスができるよう、私たちも全力でサポートしていきます」と意気込み。武冨コーチは「1回目の大会より、前田自体がすごく楽しみにできるような心境になってくれていると思います」と笑顔で話した。
報知新聞社