エリオット、CEOの夏休み計画に待った-日本企業含め7社を標的に
(ブルームバーグ): 静かな夏休みを望んでいた企業幹部の計画に待ったがかかった。アクティビスト(物言う投資家)として知られるヘッジファンド運営会社エリオット・インベストメント・マネジメントは、彼らを休ませるつもりはない。
エリオットは4月以降、世界の企業7社への新たな投資を明らかにしている。ブルームバーグ集計のデータによると、これら標的にしている企業の時価総額は合計で4000億ドル(約62兆8700億円)超となった。
10日に発表された最新の標的は、時価総額約180億ドルの米サウスウエスト航空だ。取締役会宛ての書簡によれば、エリオットは同社に対し、取締役会の刷新、経営陣の交代、包括的な事業見直しを求めている。エリオットは約20億ドル(全体の11%)相当のサウスウエスト株を保有している。
また、エリオットは4月以来、ソフトバンクグループ、テキサス・インスツルメンツ(TI)、ジョンソンコントロールズインターナショナル、センサタ・テクノロジーズ・ホールディング、住友商事、アングロ・アメリカンへの投資を明らかにしている。昨年も同程度の数のキャンペーンを開始していたが、対象としていたのはははるかに小規模な企業であり、各社の株式を大量に保有するために必要な資金も比較的少なかったと考えられる。
エリオットはここ1年間に大規模な資金調達で数十億ドルを集めているほか、経営陣の拡大を発表しており、その結果、運用資産は約660億ドルに達した。
エリオットの最新のポジションは、同社の通常の地理的範囲から変わっておらず、米国や英国、日本の企業をターゲットとしている。ソフトバンクGへの投資は今回で2回目となり、エリオットは同社に150億ドル相当の自社株買いを開始するよう求めている。
エリオットの担当者はコメントを控えた。
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原題:Elliott Disrupts CEO Summer Plans With $400 Billion in New Marks(抜粋)
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Crystal Tse