ウクライナ、NATO加盟交渉即時開始を要請 EUに「勝利計画」提示
Andrew Gray Sabine Siebold [ブリュッセル 17日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、欧州連合(EU)首脳に対し対ロシア戦争の「勝利計画」を提示し、ウクライナを北大西洋条約機構(NATO)加盟交渉に招待するよう求めた。 ゼレンスキー氏はブリュッセルで開かれたEU首脳会議で演説し、一段の軍事支援の実施を呼びかけたほか、ロシアのプーチン大統領に「決定的な」打撃を与えるため、ウクライナをNATO加盟交渉に即時招待するよう求めた。EU加盟国の多くはNATOにも加盟している。 ゼレンスキー氏は前日、ウクライナ議会で「勝利計画」を初めて公表。NATOへの招待のほか、ウクライナの防衛力強化や対ロシア抑止など5つの柱から成るもので、2025年中の戦争終結を目指す。 NATOはこの日から2日間にわたりブリュッセルにある本部で国防相会合を開催。ルッテNATO事務総長は「ウクライナは将来的にNATOに加盟する」と述べ、NATOのこれまでの確約を改めて表明した。ただ具体的な時期については言及せず、全てのNATO加盟国がウクライナが示した計画を詳細に検証する必要があるとし、ウクライナの加盟交渉への招待を巡り意思を明示していない米国次第になる可能性があるとの見方を示した。 ロシア国営タス通信によると、ロシア大統領府はこの日、ウクライナが提示した「勝利計画」で事態が一段と悪化し、ロシアとNATOの直接紛争のリスクが高まると改めて警告した。