イーロン・マスクの純資産は金曜日、テスラ株の下落とともに減少した。

テスラが10月10日、ロサンゼルスで開催されたイベント「WE,ROBOT」で、サイバーキャブのプロトタイプを披露した。 テスラ株は10月11日も9％以上の下落し、イーロン・マスクの純資産も減少した。 純資産は約150億ドル減ったものの、マスクは変わらず、世界で最も裕福な人物だ。 テスラ（Tesla）はロボタクシーのイベントで、待望のサイバーキャブ（Cybercab）とロボバン（Robovan）のプロトタイプを披露したが、投資家とウォールストリートのアナリストの多くに感銘を与えることはできなかった。その後、同社の株式は下落し、それとともにイーロン・マスク（Elon Musk）の純資産も減少した。 マスクの純資産にはテスラ株の約13％が含まれ、テスラの価値にともなって上下する。10月11日（現地時間）、テスラ株は9％以上の下落となり、1株あたり238.77ドル（約3万5600円）から217.80ドル（約3万2500円）に下がった。 ニューヨークの取引終了後に更新されたブルームバーグ・ビリオネア指数（Bloomberg Billionaires Index）によると、マスクの純資産は150億ドル（約2兆2400億円）減少したという。純資産総額は2400億ドル（約35兆8100億円）で、マスクが地球上で最も裕福な人物であることに変わりはない。 フォーブス（Forbes）は7月に、マスクが同様の経済的打撃を受けていたことを報じた。「WE,ROBOT」イベントが当初予定されていた8月から延期になった後、テスラ株が約7％下落したためだ。 同社の株価は8月初めから下落傾向が続いた後、9月に回復し、マスクの純資産は、マクドナルド（McDonald's）やペプシ（Pepsi）を上回るまでになっていた。だが、今回再び下落する前、7月に記録した年初来高値までは回復していなかった。 仮に自身の巨額の報酬パッケージが目下進行中の訴訟を乗り切れば、マスクはテスラ株の20％以上を管理することになる。 Business Insiderはマスクとテスラの代理人にコメントを求めたが、回答はなかった。 Business Insiderは、「WE,ROBOT」イベントがウォールストリートのアナリストらに、テスラのロボタクシーについて回答以上に多くの疑問を残したと報じた。アナリストらは、同社の自動運転車の計画について詳細が不足していることについて批判し、普及のスケジュールに対して懐疑的な見方を示した。この不明瞭さと、テスラが長年約束してきた低価格が実現していないことが、株価の下落に影響している可能性がある。 「ほぼ間違いなく、テスラ史上最も期待されてきた製品の発表に向け、市場が何を得ることになるのか、我々は期待でいっぱいだった。それが株式の方向性や議論に影響を及ぼすと感じていたからだ」とモルガン・スタンレー（Morgan Stanley）のアナリスト、アダム・ジョナス（Adam Jonas）は10月11日の朝の顧客へのメモに書いたとBusiness Insiderは報じている。