「Mozuミニチュア展」開催中 小さな世界をのぞいてみよう!/福岡市
新作「こびとの角部屋」は、大学生の一人暮らしをイメージしました。来場者がスイッチを押すと室内の照明が点灯する仕組みです。2面ある窓からは極小のテレビが見え、ニュース風に編集した映像が流れています。「ぜひ顔を近づけて、いろんな角度から楽しんでください」と水越さんは話します。
好きだから没頭できる
会場の作品は12分の1か、16分の1のスケールが基本です。水越さんによると、大きすぎず小さすぎずで、かわいらしさをちょうど表現できるサイズなのだそうです。
家具などは厚さ数ミリのプラスチック板をデザインナイフでカットして組み立て、模型用塗料で色づけします。本やポスターなどの小物は、実物を写真に撮るなどし、パソコンで加工して縮小印刷しています。 一つの作品に2~6か月を費やし、作業を始めると6~7時間は没頭しているそうです。水越さんは「好きだから続けられる。より上を目指したい」と笑顔を見せます。
水越さんは高校を卒業後、個人スタジオを設立しました。ミニチュア作品のほかにも、コマ撮りアニメやだまし絵「トリックラクガキ」の分野で活動しています。 企業とのコラボで商品パッケージのデザインを手がけたり、アニメのオープニング制作に協力したり。このほか、小学校で使う2024年度の教科書の表紙デザインも担当しました。 福岡での作品展示は12月4日まで。「会場の作品を写真や動画に撮っても楽しいですが、ミニチュアの良さは2次元では十分伝わりません」と水越さん。「撮影はちょっとにとどめ、ぜひ自分の目で楽しんで、こびとたちの生活を想像してみてください」
読売新聞