【大学野球】広島1位・常廣羽也斗が青学大新エースに指名した147キロ左腕・児玉悠紀
青学大が優勝祝賀会を開催
2023年の東都大学リーグ戦で春秋連覇を遂げ、全日本大学野球選手権を制して年間タイトル「3冠」を遂げた青学大が12月23日、東京都内のホテルで優勝祝賀会を開いた。球界関係者約400人が出席し、祝福した。 【選手データ】児玉悠紀 プロフィール・寸評 青学大は今春、2006年春以来のリーグ優勝。全日本大学選手権では18年ぶり5度目の日本一を遂げた。そして、秋はリーグ連覇。明治神宮大会では慶大との決勝で敗退。目標としていた「4冠」はならなかったが、創部140周年の節目に「強豪復活」を印象づけた。 躍進の原動力となった投手陣は常廣羽也斗(広島1位)、下村海翔(阪神1位)の先発両輪に、松井大輔(NTT西日本入社予定)と3人の4年生右腕が軸だった。野手は精神的支柱だった主将・中島大輔(楽天6位)が卒業する。常廣が新エースに指名したのは、147キロ左腕・児玉悠紀(3年・日大三高)だ。 「4年生の投手が抜けてしまい、児玉に負担がかかってくると思うが、そこを何とか乗り切って、頑張ってほしいです」 児玉は慶大との明治神宮大会決勝で先発し、5回無失点と力投。24年シーズンへ向け、手応えをつかむマウンドとなった。プロ注目の存在でもあり、チームを背負うことが、NPBスカウトの評価にもつながってくるはずだ。
常廣は2024年が今後の青学大の行末を占う上で、ポイントとなるシーズンと見ている。 「今年は前例がなかったのもあって、勝ったら、ただ『強かった代』と言われていた。来年、勝って最強になれる。本当に強いチームになる。来年、優勝したらすごいと思います」 青学大は来年、創立150周年を迎える。野球部は2019年1月に就任した安藤寧則監督の下、中野真博コーチによる強力タッグの指導体制が確立した。少数精鋭の部員54人(選手46人)に対して、愛情を持って接する。一人ひとりが「後輩」で「縁」があっての入部を大事にする。かつて、青学大を率いた河原井正雄元監督は、平成だけで4度の大学日本一へ導いた。一時、東都二部に低迷していたが、令和も再び青学大の黄金期を予感させる。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール