左親指負傷の吉田正尚は故障発覚の1週間前から違和感が… レッドソックス監督証言 起用法の謎も判明
◆米大リーグ レッドソックス―タイガース(31日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク) 4月28日(日本時間29日)のカブス戦で打撃の衝撃により左親指付け根を痛め、負傷者リスト(IL)入りしているレッドソックスの吉田正尚外野手(30)が、その1週間以上前から患部を痛めていたことが31日(同6月1日)、判明した。コーラ監督が明かした。 この日の本拠地・タイガース戦の試合前に取材対応した指揮官は、現地4月19~21日の敵地・パイレーツ戦よりも前の段階で、吉田が患部を痛めていたことを証言。背番号7は違和感を抱えながら、20日(同21日)の試合で今季2号2ランを放っていたことになる。 吉田の出場機会を巡っては左膝を痛めていたディバースや、脳しんとうから復帰したオニールを優先的にDHで起用した背景もあり、SNS上などでコーラ監督の起用法に疑問の声も出ていたが、「選手個々の状態を全て明かす必要はない。シーズンを戦っているのだから。だから、そのこと(吉田のけが)について私は沈黙を守っていたんだ」と指揮官は説明した。 チームでは右打ちの左翼手・オニールが、26日(同27日)付けで右膝の炎症で10日間のIL入り。攻撃力が低下している。「言い訳はしたくないが、それが真相だ。我々は4番(吉田)を失い、5番(カサス)、6番(ストーリー)もいない。そして、3番(オニール)も失った。この状況から盛り返すチームはそう多くないが、ここまで何とかやっている。2人(吉田とオニール)が戻ってくれたら、最高だ。投手陣と守備はよくやっているし、攻撃が上向くだろう。できるだけ早く戻ってきてほしい」とコーラ監督は吉田の一日も早い復帰を切望した。 また、指揮官は「マサ(吉田)は明日、フィールドに出て打撃練習を行う。それは、いいことだ。彼が準備ができたと感じたら、リハビリアサインメントを始めることになる」と吉田が1日(同2日)に屋外フリー打撃を再開する見通しであることを口にした。5月29日(同30日)に負傷後初めてティー打撃を行い、スイングを再開。復帰に向けて最初の一歩を踏み出していたが、3日目にしてフリー打撃再開にGOサインが出た格好だ。マイナーでのリハビリ出場も視野に入り、一気にリハビリがスピードアップした。 3人の専門医に検査を受けた結果、手術は必要ないと診断されたものの、渡米後初のILの入りした吉田は、約1か月間、スイングを控えていた。しかし、29日(同30日)には対面でアンダースローによるティー打撃を始め、「確かめながらという感じ」と語りながらも、患部の反応については「特に問題はなかった」とホッとした表情を浮かべていた。スイングの量は素振りを含め、50スイング弱だという。手袋の上から指用のプロテクターを付けて打っており、「一歩一歩段階を上げていければと思います」と意欲を示した。
報知新聞社