<百舌鳥・古市古墳群>世界遺産の登録審査見守る堺市民を和ますハニワ課長「歴史的瞬間まだやなぁ」
<百舌鳥・古市古墳群>世界遺産の登録審査見守る堺市民を和ますハニワ課長「歴史的瞬間まだやなぁ」
アゼルバイジャンで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は5日、各国が推薦した候補の登録審査を開始。大阪府堺市、藤井寺市、羽曳野市にまたがる「百舌鳥・古市古墳群」の審査の順番が、審査順の入れ替えなどで当初の16番目から13番目に繰り上がっている。地元の一つである堺市堺区では、喜びの瞬間を分かち合おうと多くの市民が集まり、今かいまかと歴史的瞬間を待っている。 【拡大写真】仁徳天皇稜古墳周辺の空撮
百舌鳥・古市古墳群は、4世紀後半から5世紀後半に築造された49基で構成。墳丘の長さが486メートルで日本最大とされる「仁徳天皇陵古墳」(大山古墳)もその中に含まれている。5月に諮問機関は「傑出した古墳時代の埋葬の伝統と社会政治的構造を証明している」として、登録を勧告している。
世界文化遺産登録決定の瞬間を多くの人と見守るため、堺市の「フェニーチェ堺」では5日、パブリックビューイングが行われている。 順番が繰り上がったことを聞いて喜んでいた市民らだが、まだ時間があるのを聞いて、堺市北区から来た会社員男性(54)は「歴史的瞬間はまだやなぁ。拍手が聞こえたから決まったと思ったらハニワ課長やな」と苦笑していた。 しかし、突然会場に大きな拍手が沸き起こった。よく見ると、あの人気者の「ハニワ課長」が客席に現れた。同時に、決定を待ち疲れた多くの子どもたちが寄っていき、会場を和ませていた。 堺市堺区の会社員の30代女性は「もうなんか待ちきれないですね。地元に世界遺産ですよ。これはもう、自慢しまくります」と笑顔で話していた。