小笠原慎之介、サンタになった 児童養護施設に100万円、北陸に計300万円寄付 子どもたちに伝えたいメッセージ「笑われようが、ばかにされようが…」
中日からポスティングシステムを利用して米大リーグ挑戦を目指している小笠原慎之介投手(27)が24日、中日新聞社会事業団に100万円を贈った。名古屋市中区の社会事業団事務局を訪れ、寄付金は愛知県日進市の児童養護施設「中日青葉学園」で児童福祉に活用される。さらに、今年1月に発生した「能登半島地震」で被災した石川県や富山市にも計300万円を寄付。復興基金として役立ててもらう。 12月24日はクリスマスイブ。小笠原がサンタクロースになった。「今の自分にできることがあると思いました。これが正解か不正解なのかは分からないですが、彼らが求めているものに使ってほしいです」と目的を明かした。 夢を”与える”ことがプロ野球選手の仕事であると自負している。だからこそ、夢を”追う”子どもたちに伝えたいメッセージがある。「笑われようが、ばかにされようが、自分の掲げた夢はとてつもなく大きいもの。周囲は気にせずに、ひたすらに走って、夢をつかんでほしいです」 そんな自身も夢を追っている。現在、ポスティングシステムを利用して米大リーグ挑戦を目指している最中。これまでのプロ野球人生、幼少期からの夢だったメジャーへの思いを諦めかけたときもあった。プロ5年目の20年は自己最少の4試合登板にとどまり、結果が出ないままの2軍暮らし。苦しんだが、起き上がった。「これでクビになっても後悔しない」と同年オフから全力を注いだからこそ、今がある。「挫折したときに『いつかは』という気持ちがなくならなかったから、今扉の前に、立てている。可能性が100%ないことは絶対にない」と語った。 社会貢献への意識は強まるばかり。18年には地元・神奈川県藤沢市に災害復興基金を寄付、22年には西アフリカ・ブルキナファソへの野球用具寄贈チャリティーを企画。選手冥利(みょうり)に尽きる瞬間は何度もあった。「野球は素晴らしいスポーツだし、プロ野球選手にしかできないパフォーマンスがある。3万人の観客に見られて、こんなに興奮することはない。野球をプレーしてみたい、試合を見に行ってみたいと思ってくれる子どもが一人でも増えてくれれば、幸せです」。年々減少している競技人口が増えてほしいというのも一つの願いだ。
中日スポーツ