韓国・15階建てマンション団地のエレベーター24台、突然「使用禁止」、住民に悲鳴…高層階の救急搬送、階段で
【06月14日 KOREA WAVE】韓国・仁川(インチョン)の15階建てマンション団地で今月5日夕、エレベーター24台が唐突に「運行停止」の行政処分を受けて使えなくなり、住民に動揺が広がっている。中には2カ月後の出産を控えた入居者もいて「臨月の体で11階まで階段を上るのが怖い」と訴えている。 行政当局によると、韓国エレベーター安全公団が2017年、2021年、2024年に3回実施したエレベーター精密安全検査で「補完工事不備による不合格」判定を出し、行政安全省が行政処分を出したことを受けた措置だ。当局者は「業者が迅速に工事し、同公団の再検査を受ける必要がある。行政は公団と同省の決定に従うほかはない」という。 マンション側は、年内にエレベーターの補修工事を終え、運行を再開するという。ただ、代替措置はなく、入居者は不安を訴えている。 出産を控えたある住民は「マンション管理事務所や行政は『待ってほしい』というだ対応だけ。11階の自宅まで階段を使っているが、途中で陣痛が来たらどうしよう」と話している。 今月7日と12日には、4階と13階にそれぞれ居住する高齢女性2人が呼吸困難などの症状を訴え、119番通報した。ところが消防隊員はエレベーターを利用できず、車輪付きではなく人が担ぐ「担架」で高層階を上下するしかなかった。 高齢の住民は「家に米がなくなってマートで買う必要があったが、一番小さいので4㎏もあった」。配達運転手が注文を拒否する例もあった。「ただでさえ膝が良くない。13階までどうやって米を持ってくればいいのか」とため息をついた。 マンション代表は「住民の安全のためにもエレベーター運行再開が必要だ」と訴えた。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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