「誕生日に会って…」と呼び出しメッタ刺しにして殺害…被害者女性が漏らしていた「暴力男」の戦慄素顔
歪んだ愛情が招いた悲劇は、なぜ防ぐことができなかったのか。 11月29日、世田谷区にあるマンションの敷地内で20代の女性の胸などを刺して殺害しようとしたとして、中国籍で職業不詳の王雷(ワン・レイ)容疑者(29)が殺人未遂容疑で逮捕された。 【画像】「怒りで頭が真っ白になった...」恋人を刺し殺した「ストーカー男」戦慄の素顔写真 「29日の深夜、『喧嘩があった』と通報を受けた警視庁北沢署の警察官が現場に駆け付けたところ、胸や腹から血を流しフラフラと歩く被害者と王容疑者を発見しました。警官が王容疑者に職務質問したところ、現場に落ちていたナイフで自分が刺したことを認めたため、殺人未遂容疑で現行犯逮捕。同日、被害者は搬送先の病院で死亡が確認されたため、警察は殺人容疑に切り替えて捜査を進めています」(全国紙社会部記者) 王容疑者は警察の調べに対して「3~4回刺した。彼女への怒りで頭が真っ白だった」などと供述している。被害者とは’22年12月から交際をスタートさせていたというが、今年に入り事件の“予兆”を感じさせていた。 「7月15日、被害者から王容疑者とのトラブルで警視庁牛込署に110番通報がありました。被害者は対応した牛込署員に対し、『彼氏と別れたい』と申告しています。また、8月12日には自ら牛込署を訪問し、王容疑者に暴力を振るわれたと相談もしていたんです。警察はこの2つの事案に関して、彼女に近づかないよう王容疑者をその都度口頭で指導。以降、警察は被害者と毎月連絡をとり、安否確認を実施していました」(同前) 王容疑者の暴力に悩まされていた被害者だが、警察との安否確認の連絡では「(王容疑者を)逆上させたくないので、やりとりは続けている」とも話していたという。このことから、警察は二人の交際関係が解消されていないと判断し、ストーカー規制法に基づく警告や禁止命令を出していなかった。 事件現場となった被害者の自宅は、人通りの少ない路地にある。近隣住民に話を聞くと、「二人が言い争いをしているような光景は見たことがありません。トラブルになっている、という話も聞いたことはないです」と語った。同じマンションに住む住人も、被害者とは付き合いがなかったと話す。近くに相談できる相手もおらず、二人は不穏な関係を続けていた。そんななか、被害者は事件直前にあるSOSを発していたという。 「11月、被害者は警察に対し『(王容疑者の)誕生日に会ってほしいと言われている。会いたくない』と相談していたんです。しかしこの相談から9日後、被害者は事件に巻き込まれ命を落としました。警察が早くからストーカー規制法に基づいた対応をしていれば、事件は回避できた可能性はあります」(同前) 執拗なアプローチを続ける王容疑者に、被害者が怯えていたことは想像できる。事件当日、ナイフを持った王容疑者を目の前にした時、彼女は何を思ったのだろうか。 最悪の結果を招いてしまった警察の責任が問われる。
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