『光る君へ』源倫子がまひろを見つめるシーンに視聴者最注目 第44話画面注視データを分析
■「倫子さま、相変わらず笑い方が怖い」 注目された理由は、倫子がまひろに対して爆撃を開始するのではないかと、ひやひやした視聴者が画面に「くぎづけ」になったと考えられる。 前週「輝きののちに」では、道長に対して倫子は「私は殿に愛されてはいない」と、これまでの思いを告白したが、その内容と「ふふふふ…」という、余裕に満ちた笑い声に多くの視聴者が戦慄した。以前から、名探偵・倫子はまひろと道長の関係に気づいており、「まひとも戦争」がいつ勃発するのかと視聴者の間でも話題となっていたが、『光る君へ』も今回で44話。先週の展開も鑑みて、そろそろ頃合いだと感じた視聴者は多かったのではないだろうか。今回の前半でも倫子はまひろに、道長の伝記の執筆を依頼しており、2人のただならぬ関係を把握しているとしか思えない描写もあった。また、『光る君へ』は、放送時間の終盤にインパクトのある事件が発生するパターンが多く、その点も承知した視聴者がイベントの発生を期待した面もあると考えられる。 X(Twitter)には、「倫子さま、相変わらず笑い方が怖い。声は無いのに」「倫子さまは何も語らないけれど、どう考えてもまひろと道長の関係を察しているよね」「道長を挟んでまひろと倫子さまが並ぶと冷たいものを感じるな」「倫子さま開き直ったからかな、貫禄がすごい」などと、腹の見えない倫子に底知れぬ恐怖を感じた視聴者からのコメントが多数集まった。結局、今回は倫子による爆弾投下はなく、セリフもない一瞬の表情による演技で多くの視聴者を恐怖に陥れた倫子の存在感には目を見張るものがある。 『紫式部日記』には1008(寛弘5)年、「菊の着せ綿」を倫子が紫式部に贈ったというエピソードがある。「菊の着せ綿」は菊の香りや露を綿に染み込ませたものであり、アンチエイジング効果があるとされていた。当時は非常に高価なものであり、そんな貴重な品を贈るということは2人はかなり親しい仲だったのだろう。この年といえば、敦成親王が誕生した年。娘である彰子が皇子を生むきっかけを作った功労者である紫式部に、お礼として贈ったものだったのだろうか。