【ライブレポート】モーニング娘。の“ダンスマシーン”石田亜佑美、笑顔で卒業「青い炎は絶対に絶やしません」
モーニング娘。'24が昨日12月6日に神奈川・横浜アリーナで単独コンサート「モーニング娘。'24 コンサートツアー秋 WE CAN DANCE !~Bla Eld~石田亜佑美 FINAL」を開催。この公演をもってメンバーの石田亜佑美がグループおよびハロー!プロジェクトを卒業した。 【写真】モーニング娘。加入当時の10期メンバー ■ モーニング娘。の“ダンスマシーン”こと石田亜佑美、13年の歴史に幕 石田はモーニング娘。加入前、地元・仙台で東北ゴールデンエンジェルスジュニアとしてチアリーディングを経験。その後もダンス経験を積み、「モーニング娘。10期メンバー『元気印』オーディション」を経て、2011年、モーニング娘。に加入した。 ハロプロ内でも屈指のダンス巧者として知られ、“ダンスマシーン”の異名を取る石田は、2018年、モーニング娘。'18のサブリーダーに就任し、これまでグループを牽引してきた。“あゆみん”“だーいし”などの愛称でファンから親しまれてきた石田は、加入から13周年を迎えた今年、モーニング娘。を卒業して新たな道に進むこととなった。 石田のモーニング娘。としてのラストステージを見届けようと、横浜アリーナには約1万2000人のファンが詰めかけ、コンサートの模様はHuluと全国47都道府県および台湾の映画館で生中継された。 会場が石田のメンバーカラーであるロイヤルブルーのペンライトの光に包まれる中、ゴールドと黒を基調としたきらびやかな衣装をまとった13人が登場。本公演の1曲目に選ばれたのは、11月27日にリリースされたばかりのアルバム「Professionals-17th」の1曲目を飾る楽曲であり、石田のしなやかでキレのいいダンスが光る「勇敢なダンス」だった。幕開けから勢いに乗ったメンバーたちは、続いて、ダンサブルな「最KIYOU」、フォーメーションダンスが見どころの「愛の軍団」、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」でのパフォーマンスも話題を呼んだ「恋愛レボリューション21(updated 23 Ver.)」を披露。彼女たちのエネルギッシュな躍動により、横浜アリーナには一体感が生まれた。 ■ WE CAN DANCE ! 石田亜佑美、ダンスパフォーマンスの集大成 石田が「WE CAN DANCE ! 心を震わせる準備できてますか?」と会場全体に投げかけると、観客は大歓声で応える。次のブロックでは「なんだかセンチメンタルな時の歌」「『恋人』」「ジェラシー ジェラシー(23 Ver.)」といったエモーショナルなナンバーをはじめ、「君さえ居れば何も要らない(updated)」「泣いちゃうかも」など、歴代の名曲が披露された。 MCパートでは、石田、横山玲奈、櫻井梨央が「石田に言いたいこと」についてトークを展開。横山が「石田さんは、メンバーとコンビニに買い物に行くと、必ずメンバーの買い物かごを覗くんです」とエピソードを明かすと、石田は「理由はあるんですよ? 『けっこう朝ごはん食べるんだ』って思ったり、『それ、おいしそうだね。私も買いたいな』って思ったり」とコメント。これに対して横山が「卒業したら、ほかのお客さんのかごは見ないようにしてくださいね!」とツッコミを入れると、会場は笑いに包まれた。 コンサート中盤は、メンバーがユニットに分かれてパフォーマンス。北川莉央、岡村ほまれ、山崎愛生の15期メンバーは、アーバンな雰囲気の「おっちょこちょいなファンタジアロマンス」、小田さくら、羽賀朱音は、2人のキュートな魅力が詰まった「内緒だよ」、横山、井上春華はポップでポジティブなナンバー「会えてよかった」、生田衣梨奈、石田、野中美希、牧野真莉愛、櫻井、弓桁朱琴はファンク調の「幸せ指数 発表されたい」を届け、それぞれに違ったタイプの楽曲でファンを魅了した。 13人はそろってステージに再登場すると、「大空に向かって」「One・Two・Three(23 Ver.)」「ブレインストーミング(updated)」「What is LOVE?(23 Ver.)」と、人気曲を立て続けに繰り出し、会場を大いに盛り上げる。メドレーでは「冷たい風と片思い」「私は私なんだ」「笑えない話」「人生Blues」「踊れ!モーニングカレー」と、新旧さまざまな楽曲が、石田のソロダンスを交えながら展開。モーニング娘。で13年間、磨き上げてきた石田のダンスパフォーマンスの集大成とも言える構成となった。 ■ ファンクラブへの勧誘や”絶交宣言”も? メンバーが寄せた石田への愛 石田の「行くぜ! 横アリ!」という力強いシャウトで後半戦がスタート。ロックナンバー「HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~」をはじめ、「ムカ好き!」「青春Say A-HA」「Wake-up Call~目覚めるとき~」「わがまま 気のまま 愛のジョーク(23 Ver.)」といったキラーチューンが次々繰り出されると、会場のボルテージもさらに高まっていく。 本編最後のMCでは、各メンバーが石田への思いを語った。トップバッターの弓桁は、鍛え上げた背筋を見せつつ「今の私はまだまだ未熟者ですが、この背中で、いつか石田さんみたいにモーニング娘。を引っ張っていけるような人になるので、見守っていてください」と意気込む。井上は「石田さんのダンスとキラキラした笑顔をしっかり頭に焼き付けたので、明日からもがんばりたい」とコメント。涙をこらえた櫻井は「加入時にさびしい思いをしたとき、石田さんはいつも『大丈夫だよ』と隣で声をかけてくださいました。本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。 続く山崎は「これからも私のお母さんのように見守っていてください!」と石田に無邪気な笑顔を向け、石田のダンスパートを受け継ぐ覚悟を見せた岡村は「『この曲はこんなにカッコいいんだぜ!』という姿を見せられたら」と宣言。「石田さんは私にとってメンバーであり体育の先生」だと言う北川は「石田さんは、極度の運動音痴だった私にジャンプの仕方から教えてくださった」と、自身のグループ加入当時を回想した。 横山は「石田さんとの楽しいMCができなくなるのが、すごくさみしい」と心境を吐露しつつ「ライブを観に来てほしいので、明日以降、ファンクラブの入会案内を送らせていただきます」とジョークを飛ばす。羽賀も「石田さんには今後、客席から笑顔を見せてほしいなって。ツアーも全通してくださいますもんね?」と、横山の発言に乗っかる。牧野は「ドラゴンボール」の孫悟空のモノマネを交えながら、石田を抱き上げ、卒業公演のしんみりした空気を明るいムードに一変させた。 野中は「石田さんが全力で楽しみながらギラギラとパフォーマンスしている姿が大好きです!」と石田への愛を叫ぶ。また、小田が「石田さんとは、いつの間にか相方のような関係になったり、背中合わせで歌うことが増えたので、さみしい。石田さんとモーニング娘。をやることに意味があったので、これを機に絶交します」と冗談交じりに述べると、石田は「(私が)フラれる側?」と切り返し、場を和ませた。最後にリーダーの生田は「卒業後も亜佑美ちゃんが誇れるようなモーニング娘。を続けていけたら」と決意を新たにした。 本編ラストを飾った楽曲「笑顔の君は太陽さ」では、メンバー全員が晴れやかな表情でパフォーマンスを届け、会場全体を明るく照らした。 ■ 石田亜佑美からの手紙「この魂に灯した青い炎は絶対に絶やしません」 熱烈な「亜佑美!」コールを受けてアンコールへ突入すると、スパンコールの装飾が輝くブルーのドレスに身を包んだ石田がステージへ。観客1人ひとりと目を合わせるように会場内をゆっくりと見渡し、モーニング娘。として過ごした13年間への思いをしたためた手紙を読み上げる。 石田は「『いつか自分も』と夢見ていた卒業というステージ。こんなにもたくさんの方に見守っていただき、本当にうれしいです。卒業を発表してからの半年は、『卒業フィーバーだ!』って特に楽しく駆け抜けた日々でした」と笑顔。そして、ファンに向け「皆さんは、私に変わるきっかけをくれたすごい人です。明日からもその自覚を持って過ごしてほしいです」と優しく投げかける。さらに「今、私に見えている景色は一生自慢できるくらい綺麗です。まず、10期に自慢しようと思います。どぅー(工藤遥)、はるなん(飯窪春菜)、まー(佐藤優樹)、10期として出会えてよかったよ。ありがとう!」と、先に巣立っていった同期メンバーへの感謝の言葉を口にした。 石田は「私はモーニング娘。が大好きです。これからも魂がつながっていくことを信じて、今日、私はモーニング娘。を卒業します。あなたが応援してくれたアイドルは、今、最高に幸せです」と言葉に力を込め、最後に「この魂に灯した青い炎は絶対に絶やしません。モーニング娘。の石田亜佑美と出会ってくれて、好きになってくれて、本当にありがとうございました」と締めくくった。 石田は、自身初のラップパートを任された楽曲で、思い入れが深いという「私のでっかい花」をソロで歌唱。ファンとの別れを惜しむように丁寧に歌い上げる。ラストはメンバー全員で「いいことある記念の瞬間」「ENDLESS SKY」「青空がいつまでも続くような未来であれ!」を歌唱し、石田の卒業公演は大団円を迎えた。 石田がステージを後にしてもなお鳴り止まないファンからの「亜佑美!」コール。その声に応えるように、石田はもう一度だけステージに姿を現すと会場中に手を振り、最後まで満面の笑顔を送り続けた。 ■ セットリスト □ 「モーニング娘。'24 コンサートツアー秋 WE CAN DANCE !~Bla Eld~石田亜佑美 FINAL」2024年12月6日 横浜アリーナ 01. 勇敢なダンス 02. 最KIYOU 03. 愛の軍団 04. 恋愛レボリューション21(updated 23 Ver.) 05. なんだかセンチメンタルな時の歌 06. 「恋人」 07. ジェラシー ジェラシー(23 Ver.) 08. 君さえ居れば何も要らない(updated) 09. 泣いちゃうかも 10. おっちょこちょいなファンタジアロマンス / 北川莉央、岡村ほまれ、山崎愛生 11. 内緒だよ / 小田さくら、羽賀朱音 12. 会えてよかった / 横山玲奈、井上春華 13. 幸せ指数 発表されたい / 生田衣梨奈、石田亜佑美、野中美希、牧野真莉愛、櫻井梨央、弓桁朱琴 14. 大空に向かって 15. One・Two・Three(23 Ver.) 16. ブレインストーミング(updated) 17. What is LOVE?(23 Ver.) 18. 冷たい風と片思い 19. 私は私なんだ 20. 笑えない話 21. 人生Blues 22. 踊れ!モーニングカレー 23. HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~ 24. ムカ好き! 25. 青春Say A-HA 26. Wake-up Call~目覚めるとき~ 27. わがまま 気のまま 愛のジョーク(23 Ver.) 28. 笑顔の君は太陽さ <アンコール> 29. 私のでっかい花 / 石田亜佑美 30. いいことある記念の瞬間 31. ENDLESS SKY 32. 青空がいつまでも続くような未来であれ! ※公演名の「a」は上リング付きが正式表記。 ※山崎愛生の「崎」はたつさきが正式表記。