【震災・原発事故13年】若者つなぐ 古里の「今」 双葉の新成人復興体感ツアー 思い出共有、未来語る
■能登にも届け「双葉花火」 花火大会「双葉花火」が28日、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた双葉町中野地区で初めて催された。震災と東京電力福島第1原発事故からの古里の復興を願い、県内で最大規模となる約1万発が打ち上げられ、秋の夜空を彩った。 被災地の活性化につなげようと、花火師らでつくる福島煙火(えんか)協会が企画した。県内外の花火師が集い、尺玉やスターマインなどを次々と打ち上げた。震災と原発事故を後世に伝えようと福島民報社が企画・制作した絵本「きぼうのとり」を読みながら打ち上げる朗読花火も披露された。石川県能登地方から寄せられた花火玉を使った「エール花火」では、地震と豪雨に見舞われた能登半島の復興を祈った。 観覧エリアの広場には約3千人が来場し、大輪の花を見つめた。町が企画したツアーにより古里を訪れている新成人も観覧した。 協会は継続開催を目指し、双葉地方の新たな観光資源としたい考え。糸井秀一会長(44)=須賀川市、糸井火工=は「今後も被災地に多くの人が訪れるきっかけをつくり、復興に貢献したい」と決意を新たにしていた。