<花が咲いたら>第93回センバツ 東播磨(兵庫) 36の輝き、芽吹け
「レギュラー とる」「スイングスピードアップ」――。21世紀枠で初選出された東播磨(兵庫)のグラウンドの片隅に、36個の植木鉢が並ぶ。全部員が、それぞれの目標を書いた鉢にチューリップの球根を一つずつ植え、世話をしている。 福村順一監督が前任校時代の約15年前に先輩教諭の助言で始め、毎年選手らにも勧めている。「指導者として結果が出なかった時期で『余裕を持とう』と始めた。植物の成長を観察することで、選手には気付く力を養ってほしい」と言う。 鉢に「甲子園で躍動する」と書いた田中慎二捕手(2年)は「甲子園を楽しみ、東播磨野球を発揮したい」。間もなく咲く花に、夢を重ねた。【写真・山田尚弘、文・後藤奈緒】=随時掲載