ロードから転向の“ちゅら”レーサー 23歳の密かな野望は「愛される競輪選手になりたい」
『競輪選手になるために、そして夢を叶えるために』今年は第127回生として男子72名、第128回生として女子21名の候補生たちが日本競輪選手養成所に入所し、2025年のプロデビューを目指している。この時期、“未来の競輪スター候補”と題して毎年お届けしている本シリーズだが、今年は7名の注目候補生へインタビューを実施した。今回は128期成海綾香(なるみ・あやか)候補生を紹介する。(取材・netkeirin編集部) 兄は123期の成海大聖。7歳から自転車競技をはじめ、南大隅高校、鹿屋体育大学、プロレーシングチーム「CIELBLEU KANOYA」と自転車キャリアを重ねて17年、成海候補生の素顔に迫った。 ーー名前の由来と出身地を教えてください。 元気で明るい子に育って欲しいと小学校の頃に聞いています。(綾香の)漢字を見てもよくわからないのですけど(笑)。出身は沖縄県です。 ーー家族構成と血液型、好きな食べ物、推しを教えてください。 家族構成は父と母、兄が2人います。血液型はO型で、好きな食べ物は沖縄のタコライスです。推し…、芸能人でいえば吉沢亮くんが好きです。 ーーどうして競輪の道へ進もうと思ったのですか? 7歳の時から自転車競技、ずっと長距離のロードレースをしていました。“自転車で食べて行く”と考えた時に、ロードレースでは厳しくて、好きな自転車を長く続けるってことを考えたときに、競輪選手というのもひとつの選択肢かなと思って、この道を選択しました。 ーーお兄さんからはメッセージはありましたか? 兄からはとくに…“がんばれよ”ぐらいしか言われてないですが(笑)。ただ、競輪選手になろうと決めたきっかけというか最後の一押しというのは兄ですね。小さい頃から兄の真似事ばかりして、ずっと兄の背中を追いかけてきたっていうのもあって、兄が競輪選手になったというのも自分の中では影響力があって…。 ーーその決断のタイミングは、自分の中では早かったのか遅かったのか。 遅かったかなと思いました。ずっとロードばかり乗っていて短距離の準備が全然できていなかったですね。 ーーロードと短距離の違いはどんなところですか? 脚質はもう大きく違いますし、ロードは持久力を一番大事にするので、練習時間も6時間ずっと乗り続ける練習が多いのですけれど、短距離の練習はウェイトトレーニングであったり、バンクでのスピード練習が主になってくるので、全く違う練習をするという感覚ですね。 ーー練習はきついですか? 養成所の練習は苦しいとは思わないのですが、難しいな、とは思います。やっぱりロードレーサーばっかり乗っていたので。 ーー将来の夢を教えてください。 自分の中で一番大事にしていることは“長く”競輪選手を続けることですね。怪我も少なく、長い間ガールズケイリン選手を続けるというのが自分の目標です。 ーー成海候補生にとって競輪とはなんでしょうか? んー、仕事です(笑)。 ーーこの競輪という世界でどんな選手になりたいですか? そうですね、誰からも愛される選手になりたいですね。長く活躍して、長く愛される選手になれるように頑張ります。 キャリア17年の「自転車競技」は「競輪」へと舵を切る。「愛される選手になりたい」「長く活躍できる選手になりたい」。競輪ビジョンを語る成海候補生の目は美ら海のように爽やかで鮮やかだった。