競輪界は今年も波乱?S級S班は3名が未だ賞金ランク50位圏外 序盤戦から見る“次期S班”に最も近い選手は
2023年はS班4名が入れ替わる激動の1年だった。そして2024年一発目のGI「全日本選抜競輪」では郡司浩平が“S班即返り咲き”を果たし、今年も大きな動きがあるのではないかと予感させた。今年2度目のビッグレース「ウィナーズカップ」を前に、上位陣の序盤戦の戦いぶりを見ていきたい。なお、ここで紹介する前S班4名はウィナーズカップには出場しないことを前もってご承知おきいただきたい。(※賞金は3月12日時点)
GI全日本選抜で分かれた明暗
2月のGI「全日本選抜競輪」を制し、昨年末12月27日にS班陥落してからわずか47日で“返り咲き”決めた郡司浩平は賞金ランキングトップ。優勝コメントでは「南関を引っ張って、グランプリに1人でも多く乗せられるように」と話し、明るい笑顔を見せた。 一方、郡司が再起を果たしたその日に新田祐大は「先頭員早期追い抜き」の失格を喫し、現時点で出場あっせんが途絶えている。前例から長期の出場停止となる可能性が高く、S班復権は復帰後のタイトル獲得に懸かってきそうだ。
平原康多は賞金上位に食い込む
現S班と前S班の選手の賞金状況を見てみると、気になるのは、昨年まで10年にわたりS班の座を守り続けた平原康多。陥落となった今年はFI戦もコンスタントに走り、玉野記念で通算500勝を達成した。2023年の賞金ランクは27位で終えたものの、今年は9位と上位につけている。
絶好調の清水裕友がハイペースで賞金加算
現S班で活躍が目立つのは賞金2位の清水裕友。年初から“強いレース”でGIIIを2度制し、全日本選抜も準Vとハイペースで賞金を積み上げている。 賞金3位の古性優作もGIII優勝が2回。ここ数年、競輪界をけん引する“最強オールラウンダー”は隙のない走りで安定した成績を残している。
現S班3名が「賞金ランク圏外」
一方で、KEIRIN.JPで発表されている賞金上位50名のなかに、現S班の脇本雄太、眞杉匠、山口拳矢の3名が入っていない。 主な要因は、この3名は年初から病気やケガが重なり欠場が多いこと。スロースタートになってしまったが、まだ序盤戦。じゅうぶん挽回は可能だろう。(注:山口拳矢はウィナーズカップ欠場)