“出番なし”日本代表がなぜピッチへ? 中国戦の予想スタメン…シャドーやWB、次なる森保采配の行方は
年内最終戦の中国戦で起用法は?
森保一監督率いる日本代表は11月19日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のアウェー中国戦に臨む。今シリーズ、森保監督はインドネシア戦ではなかなか最終予選で出番のなかったDF菅原由勢やMF旗手怜央らを起用。その意図や中国戦のスタメンを考察する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞) 【動画】日本代表が仕掛けた「史上最高のオフサイドトラップ」の決定的瞬間 ◇ ◇ ◇ 「最終予選では選手起用において大きな変更というのはなかなか実戦しなくて5試合を戦ってきました。インドネシア戦の時に出場機会が少なかった、得られなかった選手たちを起用したのは、常に招集した選手全員が戦力だということを選手たちには伝えていますし、起用によって選手にとっては全く満足できないような出場時間だとは思いますけど、選手たちへの信頼という意味で選手に伝わればなと思いますし、まだまだ起用されていない選手にも自分たちにはチャンスがあるということを感じてもらえれば嬉しいなと思っています」 最終予選、森保監督は先発のベースを変えずに、3バックを構築してきた。6月から始めたシステムで、直近で例えばMF三笘薫やMF伊東純也をシャドーで起用するなど次なる段階へと進んだ。そのなかでインドネシア戦では菅原や旗手ら最終予選でなかなか出番を掴めなかった選手を途中出場させた。特に菅原はゴールも決めて存在感を示した。森保監督としては選手層を広げながら、選手の配置を変えてまさに“カメレオン”のように七色の戦術を積み上げている。 中国戦でも先発のベースは変わらないだろう。特に最終ラインDF谷口彰悟の負傷もあり、連係を深めたいところ。GK鈴木彩艶含めてインドネシア戦での反省を生かしたい。また、ボランチの2人も鉄板。MF遠藤航、MF守田英正のコンビに加えて引き出しの数を増やしたいが、スタートはこれまでと変わらないと見られる。 シャドーにはMF久保建英を。合流も遅かったためインドネシア戦では出番がなく、中国戦での躍動に期待される。先発は固く、交代カードを切ることによってポジションを入れ替えながら、ゴールを目指していく形をとると思われる。 森保監督の起用法は選手のメンタル的なコントロールという意味でも絶妙。独走態勢に入った最終予選でも、世界と戦うために底上げを図っていく。森保監督の采配は最大の注目ポイントとなる。
FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi