愛人報道の新聞廃刊、元夫人は暗殺…私生活タブー!プーチンの長女が「異例のメディア出演」戦慄の狙い
異例のメディア出演となった。 1月14日、ロシアの独立系メディア『モスクワ・タイムズ』がロシアのプーチン大統領の長女マリヤ氏(38)が医療系非営利団体のインタビューに応じたと報じたのだ。マリヤ氏は小児内分泌学者でモスクワ大学基礎医学部の副学長。インタビューは昨年12月に収録され、SNSで公開された約42分の映像再生回数は22万回を超えるという。 「愛人には権力を絶対渡さない!」…プーチンの次女「大胆すぎる衣装で妖艶ダンス」写真 「プーチン氏の家族が公の場に登場するのは、極めて珍しいことです。プーチン氏はプライベートについてほとんど話さず、ロシアでは最大のタブーの1つですから。’08年4月にはロシアのタブロイド紙『モスコフスキー・コレスポンデント』が、プーチン氏と元新体操金メダリストのカバエワ氏が男女関係にあると報道しました。しかし直後に同紙は資金難を理由に突如廃刊。プーチン氏の怒りをかい潰されたと噂されています。 また’13年6月に離婚した元夫人リュドミラ氏には、暗殺された可能性が指摘されています。離婚後にドイツ紙『ヴェルト』など海外メディアの取材を受け、プーチン氏との私生活についてかなり突っ込んで話していたんです。暗殺の真偽は不明ですが、プーチン氏としては家庭の内幕をバラす邪魔な存在と映ってもおかしくありません」(全国紙国際部記者) ◆83歳の「皇帝」の意中は…… 冒頭で紹介したインタビューで、長女マリヤ氏は〈ロシアは経済でなく人間中心の社会〉〈最も価値があるのは人間の命〉などと発言。ロシアでは「落ち着いて感じが良い」「知識教養の深さと人間的な大きさが伝わった」とおおむね好印象。一方でマリヤ氏は直面するウクライナとの紛争問題には触れず、プーチン大統領の娘とも紹介されなかった。 当然、マリヤ氏のメディア出演の背景にはプーチン大統領の思惑が働いている。戦慄の狙いについて解説するのは、ロシア情勢に詳しい筑波大学名誉教授の中村逸郎氏だ。 「長女を後継者の一人として存在感を強めさせたいのだと思います。絶対的な権力を持つプーチン氏は、今年3月の大統領選で再選するでしょう。憲法が改正されたことにより、さらに2期12年’36年まで大統領を続けられるんです。『終身大統領』といってもおかしくない。しかし2期目を終える頃にプーチン氏は83歳になっています。年齢的に権力を継承する人間を選定しておくべき時期にあるんです。 マリヤ氏は『プーチン帝国』を継承するのにうってつけの人物でもあります。ロシアにとって『女帝』とはエカチェリーナ2世を指します。ロマノフ王朝を勃興させ、ロシア帝国を築いた偉大な皇帝です。現在でも絶大な信仰と尊敬の念が持たれています。プーチン氏は、長女をエカチェリーナ2世の再来にしようとしているんだと思います。ウクライナ紛争で国際社会から孤立しつつあるロシアを復活させるには、娘を『女帝』にさせるしかないと」 マリヤ氏自身にも「深い考えがあるのでは」と、中村教授が続ける。 「愛人といわれるカバエワ氏への牽制です。カバエワ氏は’09年12月、父親を明らかにしないまま男児を出産しています。プーチン氏の子どもではないかといわれているんです。プーチン氏の寵愛を受けるカバエワ氏が、いずれ息子をロシアのリーダーにしたいと考えて当然でしょう。 実の娘であるマリヤ氏としては面白くない。自分たちこそプーチン氏の正当な後継者と考えているはずです。今回の異例のメディア出演は、プーチン氏の絶大な権力を引き継ごうとする者たちの内紛の始まりになるかもしれません」 絶対的な権力者プーチン大統領の次の「皇帝の座」をめぐり、ロシアで血なまぐさい闘争が活発化しようとしている。
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