レッドブル式”ゼロポッド”は成功するのか? プレシーズンテストで「機能するかをチェックする」
レッドブルが発表した新車RB20は、メルセデスが過去に過去に採用してきたようなコンセプトを取り入れたアグレッシブなマシンに刷新された。ただ、チームでモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、まずはプレシーズンテストでこのコンセプトが「機能するかどうかをチェックしたい」と静観している。 【ギャラリー】正常進化? いやいや過激なデザインも各所に! 連覇狙うレッドブルが新車『RB20』を発表 レッドブルは気流を後部に導く、エンジンカバーの大きな溝や、メルセデスのゼロポッドを彷彿とさせる垂直インテークを含めたミニマルなサイドポンツーンなどをRB20で採用した。 さらにレッドブルはシーズンの早い段階で、冷却性能の要求が厳しくないレース向けに、ラジエーターに供給するエアフローをさらに減らすことができるような、より極端なデザインのサイドポンツーンを投入する予定だという。 メルセデスと同じようなアイデアを追求するというレッドブルの決断は大きな関心を呼んでいるが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるマルコは、そのアプローチについて慎重な姿勢を示した。 マルコは、ゼロポッド・ソリューションが風洞実験では素晴らしい性能を発揮したものの、実際の走行ではメルセデスがその性能を引き出せなかったことをよく分かっている。 だからこそ、バーレーンでのプレシーズンテストはチームにとって、自分たちのアイデアが現実に使えるかどうかを見極める上で非常に重要なものになると彼は言う。 メルセデスが最終的に放棄した解決策をレッドブルが採用したことについて尋ねられたマルコは、『Servus TV』に次のように答えた。 「この解決策、あるいは似たような解決策をうまく使えるかどうか、これからテストで確認することになる」 「エイドリアン・ニューウェイ(レッドブルのチーフテクニカルオフィサー)はラジエーターのないマシンを常に好んでいた。しかし当然、エンジン担当者はそんなことはできないと言う。それは論理的なことだ」 「(メルセデスほど)極端ではないが、考え方としては同じような方向だ」 マルコは、 昨年圧倒的な強さを誇ったRB19を改善するために行なわれた努力を称賛し、このローンチ仕様のマシンがシーズンに臨むRB20のベースになるだろうと付け加えた。 「これは進化以上のモノだ。小さな革命なんだ」 「2024年に使用されるマシンの基礎になる。シミュレーションと風洞の面では、すべてが非常にうまくいったんだ」
Jonathan Noble
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