「足元を走るネズミ」と「頭上を飛び回るゴキブリ」に観光客が悲鳴…歌舞伎町の害虫問題が酷すぎる
日本最大級の繁華街、新宿歌舞伎町――。眠らない街と呼ばれたネオン街も最近は観光地化が進んでおり、外国人が多く訪れる人気観光スポットとなっている。 【閲覧注意】凄まじい光景…路上に群がるネズミたち そんな歌舞伎町で今、ネズミとゴキブリによる被害が相次いで報告されているという。実際に記者が現地に行ってみると、たしかにネズミが足元を走り回り、ゴキブリが頭上を飛んでいる場所が一部にあった。その様子を見て悲鳴をあげる観光客も少なくない。 もちろん、行政もこの状況を指をくわえて見ているわけではない。昨年5月ごろ、歌舞伎町のビルのゴミ捨て場に積まれているゴミ袋にネズミが群がる様子がSNSでバズったことをきっかけに、10月に議会を通過した補正予算には新規事業費約865万円などを盛り込んだ約1200万円の対策費が組み込まれた。 しかし、これほどの費用をつぎ込んだにもかかわらず、歌舞伎町で働く人々は「効果を感じたことはない」と言う。歌舞伎町の飲食店で働く女性が嘆く。 「足とか手で大きな音を出しても逃げないネズミが多いですね。私の友達は『ロングスカートをネズミが駆け上がってきた』と言っていました。嚙まれたりひっかかれたりしたらシャレにならない病気になりそうで怖いです」 新宿区はネズミ対策として罠や毒餌の設置を進めているが、目立った効果は得られていないようだ。 ゴキブリの大量発生も問題になっている。「マンホールからはすさまじい量のゴキブリが沸いていた」と言うのは歌舞伎町でキャッチをしているという男性だ。 「家で出てくる個体より大きいですし、飛び回るのですごく不快です。キャッチの集団で、この周辺のマンホールの穴をガムテープでふさぎました。穴をふさいだら危ないらしいですが、ゴキブリがわき続けるよりマシなので気にしてません!」 雨水と下水を処理するマンホールのふたは、空気の圧力を逃すために小さな穴が開いているがそこからゴキブリが出てくるのでふさいでいるのだという……。 これほどまでにネズミやゴキブリが増えているとなると、飲食店側は相当、綿密に対策をおこなっているだろう……と思いきや、歌舞伎町に詳しい記者は意外な言葉を口にした。 「歌舞伎町に外国資本の飲食店が次々とオープンしており、それにともなって外国人の従業員も増えています。そういう店の中には、日本のゴミ捨てルールを守るようお願いしても聞いてくれないところもある。ゴミ袋を路上に放置している店が少なくないんです。ネズミに食い荒らされて大変なことになるのに、知らん顔です。きちんとルールを守っている店がかわいそうですよ」 昨年6月、新宿区長の吉住健一氏がX(旧Twitter)でこう投稿していた。 〈ネズミの繁殖力からすると駆除ではなく餌を減らすべきだと思われます。専門家の意見と建物のオーナーや店舗の協力が不可欠だと思われます。民間施設なので区はコーディネート役になりそうです〉 まだまだ、区によるコーディネートはうまくいっていないようだ。区民や観光客の健康と安全のためにも、行政の主導による本腰を入れた対策が求められているのではないか。
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