「大きな被害出なかったのでは」氾濫の比地川 県に浚渫3回求める
沖縄テレビ
大雨被害の本島北部では13日も復旧作業が続いています。このうち国頭村では事前の対策が十分講じられていれば川の氾濫を防げていた可能性があります。 家財道具を運ぶボランティア大雨で比地川が氾濫した国頭村比地では、13日恩納村の職員や高校生が復旧作業に加わり、水に浸かって仮置きされていた家財道具を処分するため、ごみ収集車やトラックに積み込みました。 安里弘一さん「いつ自分たちの身の回りで起こってもおかしくないと思うので、日ごろから備えてこういうことがあった時にはみんなで助け合っていけたらいいのかな。」 辺土名高校2年伊野波盛一朗さん「思ったより多くて大変だよね。」「早く元の状態に戻って、いつも通りの暮らし出来るようになってほしいです。」 県が管理する2級河川で、これまで水かさが増えることはあっても、氾濫することは無かったという比地川。事前の対策で防げていた可能性があります。 喜屋武奈鶴記者「大雨で氾濫した比地川です。土砂が堆積し、その上には草が生い茂っています。」 大城健治比地区長「いま流れは見えるが、普段は流れが見えないんですよ。草原みたいな感じで。」 比地区では川底から土砂を取り除く浚渫を2022年から県に3回求め直近では、10月21日に村を通じて要請していましたが、浚渫は実施されていませんでした。 大城健治比地区「浚渫をしていれば、こんな大きな被害が出なかったんじゃないかなと。いま本当に思っています。はい。」 大城区長は、区民の日常生活もままならない中再び大雨や台風の接近で川が氾濫しないか不安を抱えています。 玉城知事が訪れるこうした中、13日午後、玉城知事が比地地区を視察に訪れ、住宅が浸水した状況などについて住民から聞き取りました。 「(Q家財道具は全部)ほぼ全部片づけたんですけど電化製品はゴミになりました。」 「(Q断水は)断水は解放されました中の方がひどいので。」 視察後、玉城知事は30年に1度の大雨にも耐えられるよう河川の浚渫の優先度を早急に検討する考えを示しました。 玉城知事「堆積した土砂の浚渫の必要性を私も改めて痛感したところであります。」 「浚渫が進まなかったために、多少なりとも影響したということについては、早急に浚渫の優先度を部局にも検討させて、我々もしっかり対応できるようにしていきたい。」 また玉城知事と面談した国頭村と大宜味村、それに東村の村長らは、情報共有や復旧工事の支援にあたるリエゾンの派遣を要請したほか被災者の心のケアなどを求めました。
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