名スカウトが創志学園の“松坂2世”高田をセンバツNO.1投手の評価!
ドラフト候補としてプロの注目を浴びている2人の本格派投手が、ベスト8進出を果たせずに甲子園を去った。センバツの大会第9日は27日に甲子園で3試合を行い、その投球フォームが松坂大輔に似ているため“松坂二世”と呼ばれていた創志学園の高田萌生は、175球を投げて完投したものの高松商に2ランを含む5点を奪われ1-5で敗退。また大会連覇を狙った敦賀気比の“北陸のダルビッシュ”山崎颯一郎も、1回と5回に集中打を浴びて2失点して海星に1-2で敗れた。 元ヤクルトの名スカウトとして古田敦也や宮本慎也を発掘、長年、春、夏の甲子園にも足を運んできた片岡宏雄氏は、「今大会で形が一番いいのは高田」と評価した。 「初戦の東海大甲府戦では立ち上がりが悪かったので、同じ失敗をしたくないと、今日はスタートから力が入りすぎていた。追い込んでからストライクを取りにいくボールが高めに浮いて3回に5失点した。金属バットで芯に当てられると、よほど精密にコースをついても抑えることはなかなか難しい。だが、その後は立ち直ったし、形は今大会のドラフト候補の中では一番出来上がっていた。 形とは、つまり、投球フォームとバランス。球離れも申し分ない。ストレートは最速で149キロが出ていたし、スライダーもコントロールできる。高校時代の松坂と比べるのは可哀想だが、現時点での評価とすればセンバツ出場投手の中では一番だろう。ただし、超Aの評価ではない。今大会の出場選手のレベルは、そう高くない。相対的に見て一番ということ。ピッチングが素直なのもひっかかる。勝負どころでのキレ味、勝負球にも欠ける。夏にかけて、どれだけ馬力をつけることができるかも問題。 フォームや技術には大きな問題がないのだから馬力が増せば、コンスタントに140キロの中盤、最速は150キロを超えてくるまでスピードを増すことも可能だろう。しかし、すでに投手として必要な要素を使いきってノビシロがなくなっているのならば心配ではあるが」 高田は、3回に5失点。左中間スタンドに2ランまで浴びた。それでも、4回以降は、しっかりと立ち直って追加点を許さなかった。8回には、149キロを2度マークしている。