「光る君へ」毎熊克哉、直秀役の反響に驚き 「好き問題が一番難しかった」
まひろと道長の恋を応援する一方で、直秀は散楽の仲間に「おまえ、あの子に惚れてんのか?」とひやかされるなど、まひろに惹かれている様子もある。「俺は誰にも惚れねえよ。明日の命もしれぬ身だ」と否定する直秀だが、第8回では直秀が都を離れることをまひろに告げた際、「一緒に行くか」と誘う。この時の直秀に恋愛感情はあったのか? 「好きの種類はいろいろあると思うんですけど、まあ放っとけないんでしょうね。まひろにはここじゃなくて、外の自由な世界の方が向いていると思っている。ただ、もしまひろに好意があったとしても認めていないと思うんですよね。あるいは気付いていないか。だから僕としては認めていないに近い感覚で演じていたんです。言い方を変えたら“俺と付き合おう”みたいなことじゃなくて、何げなく一緒に行くかって言ってみた感じ。“好き”問題は一番難しかったところで、もうわからないままやろうと思いました。あえてはっきりさせず、観てくださる方に委ねる方が良いのではないかと」
一方、直秀は道長とも意図せずして親交を深めていくが、道長は彼が義賊という別の顔を持っていることを知らず、第6回では貴族たちの邸宅に盗みに入った直秀を追って傷を負わせた。第7回では直秀が道長の“弟”として打毬(だきゅう)大会に参加することとなり、第8回では道長を演じる柄本と思い出深いシーンがあったという。 「打毬のシーンの後に、直秀が道長に屋敷を案内してくれと言って、二人きりで歩くシーンがありました。そこで直秀を盗賊と疑う道長との腹の探り合いみたいな会話があった後に、台本にはなかったのですが僕が柄本さんに毬を投げたんです。そうしたら柄本さんが投げ返してくれて、直秀と道長には不思議な友情があるなあと。立場や身分の差はあれど、毬を返してくれたのがすごく意外で嬉しかった。あの場面が、直秀と道長、僕と柄本さんの距離が一番縮まったシーンだったと思います」