パルコに続き…1885年創業「井上百貨店」来年3月末で閉店 相次ぐ大型商業施設の撤退 空洞化防ぐ対策は…臥雲市長「オール松本で」
また閉店のニュースが入ってきました。長野県松本市の井上百貨店は、駅前の本店の営業を2025年3月末で終了すると発表しました。駅前ではパルコの閉店も決まっていて、大型施設の撤退が続いています。
（記者リポート） 「来年3月で閉店を決めた井上百貨店。市街地はどうなってしまうのかと困惑の声があがっています」 利用客： 「あ、本当に？それは困りました。そうすると松本市はどうなりますかね…」 「非常に利用していた場所なので残念ですね、本当に残念です。どうしましょう」 突然発表された2025年3月末での閉店。 井上百貨店では「建物が老朽化し大規模な設備更新が必要で今後、快適に買い物を楽しんでもらうのが難しいと判断した」としています。
井上は1885年に呉服店として創業し昭和初期に百貨店に。1979年に現在地に移転しました。 街の百貨店として市民に親しまれ、中信全域から買い物客を集めました。
しかし、近年は来店者が減少。 背景にはネットショッピングの普及など消費行動の変化や、ショッピングモールの進出などがあったとみられます。
駅前の店舗は2000年に山形村に開業した「アイシティ21」に統合し、新たなテナントの導入などリニューアル計画を進めるとしています。
なお、駅前店舗の後利用は未定ですが、専門店を入れた新たな事業展開も検討しているということです。
周辺では、松本パルコも2025年2月の閉店が決まっています。 井上百貨店の閉店はその1カ月後、相次ぐ大型商業施設の撤退に市民はー。 市民： 「井上で売ってるようなものが、どこにあるのか、私たちの年代には」 利用客： 「市長にちゃんと活性化を考えていただきたい」
松本市の臥雲市長は「松本を再活性化する機会と捉えたい」とし、今年度中にも市街地についての検討組織を立ち上げ再設計を進めると述べました。 松本市・臥雲義尚市長： 「商業、観光、交通、居住、都市計画の専門家も交えた『オール松本』の体制をつくって再設計に取り組んでいきたい」
市街地の商業地図が大きく変わる中、空洞化を防ぐ対策が急がれます。
長野放送
