日田市の旧大鶴駅舎で「美しい大鶴の風景展」 地元出身の石井さんが撮りためた写真36点
JR日田彦山線の停車駅だった大分県日田市大肥の旧大鶴駅舎で、地元出身の石井鏡成さん(71)=大分市中戸次・1級建築士=による「美しい大鶴の風景展」が開かれている。住民でつくる大鶴振興協議会の主催。石井さんが帰省した際に撮りためた線路跡や菜の花畑、神社などの写真36点を展示している。9月末まで。 石井さんは高校卒業まで大鶴地区で過ごした。古里を離れた後も帰郷した際、散歩中などに何げなく景色を撮影。同駅舎を活用した各種企画を手がける集落支援員の江田さつきさん(53)がその写真の存在を知り、2016年以降に撮られた作品を披露することになった。
大鶴地区は17年7月の福岡・大分豪雨以降、河川の復旧工事が続けられ、日田彦山線はバス高速輸送システム(BRT)「ひこぼしライン」に切り替わった。 「景観が変貌し、寂しさがある」と石井さん。同展では約20年前に住民が大肥川両岸の土手に植えた桜並木の写真も飾り、「工事で川の姿が変わっても桜は美しく咲き誇っている。大鶴は春夏秋冬それぞれで魅力的な姿があることを知ってほしい」とアピールする。 豪雨前と災害を乗り越えた復興後の写真もあり、「新たなまちづくりの一助になれば」と話した。 入場無料。