ダイヤモンドをひとかじり! パーク ハイアット パリの輝くジュエリー・パティスリー。
フランスの栄えあるグルメガイドの「Gault&Millau(ゴ・エ・ミヨ)」で、2024年度の最優秀パティシエールに選ばれたNaraé Kim(ナラエ・キム)。韓国生まれの彼女は、15歳の時にパティスリーに心を奪われ、大学では栄養学を専攻した。フランスに憧れを抱き、ヤニック・アレノのもとで働き、そして2021年から念願叶ってパリのパーク ハイアット パリ・ヴァンドームでシェフのジャン=フランソワ・ルケットのチームに加わった。ホテルでシェフパティシエールを務める彼女がクリエイトしたビュッシュ・ドゥ・ノエル、来年のエピファニーのためのガレットはまるで宝石のよう。その輝きに、味わう前に眺めるだけですでにうっとり! ホリデーに纏う、幸運&癒やしの色「グリーン」6選。
ホテルがあるのは宝石商広場と呼ばれ、世界最高峰のハイジュエラーが軒を連ねるヴァンドーム広場である。パティスリーとジュエラーの仕事について、"創造性と正確さを結びつける職人仕事"と共通点を見いだしているナラエ。今年のクリスマスのために彼女が創作した"ブロッシュ・ドゥ・ノエル"は、その名のとおり真紅のグラデーションが美しいプレシャスストーンとダイヤモンドのブローチのようで、そのまま胸元に飾りたくなるほどだ。プレシャスストーンのお味はというとチョコレートのムースとハーブムースで、どちもカシスとミュールという黒い果実のコンポートが軽い酸味をプラスしている。6~8名用(115ユーロ)のワンサイズで、クリスマスの1週間前からオーダーができ、12月24日にホテルにてピックアップ......と、簡単には入手できない高嶺の花で、これまたハイジュエリーのようでは?
その点、ホテルのカフェでも味わえるのがエピファニーのガレット・デ・ロワだ。こちらのフォルムは、まさに8角形のヴァンドーム広場。オレンジ色のプレシャスストーンとダイヤモンドの指輪にも見える。ラムとオレンジのジュレの周囲を飾るのは、アーモンドを隠したシュガーダイヤモンド。ジュレの下にはガレットでおなじみのフランジパンが。通常のガレットよりはるかに薄い層で上下のパイ皮とのバランスもとても上品。全体に甘み控えめで、甘酸っぱいジュレのテクスチャーとの組み合わせが絶妙だ。ホールタイプ(6~8名/55ユーロ)の販売は1月1日から1月15日まで。 とはいえ、海外からの観光客には期間限定のパティスリーに出合えるタイミングが難しい。でもホテルのカフェ・ジャンヌ、星付きレストランのPurなら、ナラエのクリエイションはいつでも味わえる。いまの季節、5日がかりのアップルパイ、3種のバニラのとろけるミルフィーユなどがレストランのデザートメニューに並んでいる。
<Park Hyatt Paris-Vendome>
5, rue de la Paix 75002 Paris www.parkhyattparisvendome @parkhyattparis
editing: Mariko Omura