クロアチア代表、背番号10の系譜(4)なぜか…世界最高のMFが…何があったか?
クロアチア代表の「背番号10」は、どうやら他の国の「背番号10」とはやや毛色が違う。圧倒的なスター選手が着けているというより、先頭に立ってチームを引っ張る生粋のリーダーたちが着けてきた背番号だった。ユーゴスラビアが崩壊して独立した後、初出場だった1998年フランス大会から2018年ロシア大会までクロアチア代表が過去に参戦した5度のワールドカップで背番号10を託された選手たちの系譜を振り返る。
ブラジルワールドカップ(2014)
背番号10:ルカ・モドリッチ(レアル・マドリー) 生年月日:1985年9月9日(当時28歳) 個人成績:3試合出場/0得点0アシスト 監督:ニコ・コバチ 戦績:グループリーグ敗退 初めてのワールドカップ出場は2006年大会だったが、ニコ・クラニチャルらを超えられずグループリーグ2試合に途中出場したのみだった。モドリッチが国際舞台で飛躍的に評価を高めたのはEURO2008だっただろう。 しかし、2010年南アフリカ大会出場権を逃し、EURO2012でもグループリーグ敗退に終わってしまう。自身2度目のワールドカップだった2014年ブラジル大会も、高い期待とは裏腹に1勝2敗で4大会ぶりの決勝トーナメント進出は叶えられなかった。 モドリッチ自身もグループリーグ全試合にフル出場しながら、ゴールやアシストは1つもなし。第2戦でカメルーン代表に4-0と大勝した一方で、初戦のブラジル代表戦は(疑惑の判定もあったが)1-3で落とし、第3戦のメキシコ代表戦も1-3で力の差を見せつけられた。 所属するレアル・マドリーではチャンピオンズリーグとコパ・デル・レイの二冠を達成した直後だったが、代表では結果を残せない。モドリッチは周囲からの非常に高い評価と期待に応えきれていなかった。