歴史上、10数年だけ存在した幻の焼物 「臼杵焼」の制作の一端を体験する 【大分県の文化を身体で感じる旅】
初心者でも綺麗な仕上がりに
成形した素地をアトリエに預けると、後日、窯で焼かれて豆皿が完成。1ヶ月ほどで自宅に郵送されます。「選べる豆皿型打ち体験」は陶芸体験を楽しみながら自作の豆皿も手に入る一挙両得な体験なのです。
ギャラリーやカフェも併設
またアトリエの隣には臼杵焼の器を手にとり購入もできる「ギャラリー皿山」や、中国茶や季節のお菓子を臼杵焼の器で味わえる「皿山喫茶室」、焼き菓子などが並ぶ「菓子工房 うさ味の縁側」もあります。体験の余韻に浸りながら、こちらでゆっくり過ごすのもありですね。 アトリエ皿山 所在地 大分県臼杵市深田816-3 電話番号 0972-65-3113 営業時間 10:00~16:00 定休日 月・火曜 ※ギャラリー皿山は11:30~16:00、皿山喫茶室、菓子工房 うさ味の縁側は11:30~16:00(15:30 L.O.)
6軒の農家が守り継ぐ国東半島の七島藺
七島藺(しちとうい)と呼ばれる植物をご存じですか? 琉球畳の材料となるカヤツリグサ科の植物で、現在、この七島藺が国内で栽培されているのは大分県北東部にある国東半島のみ。しかも生産農家はたった6軒で、そのうち畳まで作っているのは5軒だけになります。 2013年5月には構成する要素に七島藺を含む、大分県国東半島宇佐地域の農林水産業システムが国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産の認定を受けています。 さらに2016年12月には、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価などの特性を備えた産品の名称を、地域の知的財産として保護する地理的表示保護制度(GI)に「くにさき七島藺表」として登録されました。
畳表に使われなかった部分で工芸品を制作
そんな希少で価値の高い植物である七島藺の中で、畳表として使われなかった部分を利用して円座やラグ、アクセサリーやバッグなどの工芸品を制作しているのが「七島藺工房 ななつむぎ」を主宰する七島藺作家、岩切千佳さんです。 ちなみに岩切さんは、2023年から七島藺の栽培も始めています。